
確定拠出年金(DC)が切り開くFPの新たな可能性 ー法人保険や従業員への円滑なアプローチ
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このコラムの内容
確定拠出年金が拓くFPの新たな可能性 ―― 企業と従業員に寄り添うことで生まれる価値とは
確定拠出年金(DC)制度の導入支援を専門とするコア・プランニング株式会社
尾形氏に、ファイナンシャルプランナー(FP)がこの分野に関わることの意義と、そこから広がるビジネスチャンスについてインタビューさせて頂きました。従業員の資産形成をサポートするだけでなく、企業の経営課題にまで踏み込むことができるDC案件の魅力について教えて頂きました。
確定拠出年金案件がFPにもたらす大きな機会
[吉村]
それでは次に、「確定拠出年金案件とファイナンシャルプランナー」というテーマでお話をお伺いしたいと思います。尾形さんの会社にはFPの方が在籍されていますし、提携されているFPの方もいらっしゃるとのことですが、確定拠出年金案件に携わることで、FPにとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。
[尾形]
はい。私どもの会社では、確定拠出年金を導入した企業の従業員様一人ひとりに対して、FPが1対1で面談を行う期間を必ず設けさせていただいています。その場でFPには、運用の話はもちろんのこと、ライフプランニングを通して、例えば証券や保険といった様々な金融商品のご案内をする機会を提供しております。
[吉村]
なるほど。つまり、確定拠出年金の導入企業で、従業員の方への運用カウンセリングを行う中で、保険や証券といった他の金融商品のご提案をすることも可能ということでしょうか。それは、導入先の企業様とあらかじめ合意されていることなのですね。
[尾形]
その通りです。私たちは、単に確定拠出年金の話をするだけでなく、従業員の皆様にとって「お金全体を学ぶ場」を提供することが真の投資教育だと考えています。金融リテラシーを向上させていただくという観点から、企業様には「従業員の皆様のお金全般に関するご相談に乗ります」と事前にお伝えし、ご理解いただいた上でFPに相談業務を行っていただいています。
[吉村]
例えば、保険代理店の方が尾形さんにご紹介した企業で案件化が実現した場合、その代理店の方にとっては、その企業の従業員の皆様が、新たなお客様になる可能性がある、というような理解でよろしいでしょうか。
[尾形]
そうですね。もちろん、従業員100人の企業様を一人で担当するのは難しいので、チームを組んで対応することにはなると思いますが、紹介してくださったFPの方からすれば、これまでなかなかアプローチが難しかった企業の従業員の皆様と、自然な形でお話ができるようになります。結果として、その方々すべてがお客様候補として捉えられるのではないでしょうか。
「提携マーケットの職域化」という考え方
[吉村]
まさに、尾形さんを通じて「職域化」が実現できるということですね。この「提携マーケットの職域化」という考え方について、もう少し詳しく教えていただけますか。
[尾形]
はい。先ほどお話ししたように、例えば従業員が50人いる企業があれば、その50人全員に対して、確定拠出年金を通じた投資教育を行うことになります。つまり、その50人全員が、FPにとっての見込み客となるわけです。これが「職域化」の基本的な考え方です。
さらに、企業には中途入社や新入社員の方々が継続的に入ってきます。一度制度を導入してしまえば、新たに入社される方々も自動的にお客様になっていく。これも「職域化」と呼べる側面だと思います。
[吉村]
まるで、その会社の「専任FP」のようなポジションになれるということですね。
[尾形]
ええ、そういった言い方もできるかと思います。いわば合法的に、非常に自然な形で従業員の皆様との関係を築くことができますから。
[吉村]
それは素晴らしいですね。
経営者との対話から生まれる法人保険提案への道
[吉村]
続きまして、確定拠出年金に携わっていると、法人保険の提案にも繋がりやすいと伺いました。これはどのような理由からで、具体的にどんな商品のご案内が可能なのでしょうか。
[尾形]
もちろん、法人のニーズは様々ですので、ご提案内容は一概には言えませんが、確定拠出年金が「退職金制度」であるという点が大きなポイントです。私たちは従業員の方だけでなく、役員や代表者の方とも個別に面談を行います。そこで役員や代表者の方と資産形成の話をする中で、自然と「役員退職金はどうなっていますか?」といった話題に進展していくのです。
そこから、「役員退職金の準備はされていますか?」「されているなら、どの程度ですか?」といった具体的な話になり、その準備方法として法人契約の保険の話に繋がっていくケースは少なくありません。
[吉村]
実際に、経営者の方から保険相談に発展する割合は多いのでしょうか。
[尾形]
経営者の方がどれだけ金融に関する見識をお持ちかにもよりますね。「自分は投資でやっているから相談は不要だ」と言われてしまえばそこまでですが、税理士さんにも相談しにくいお金の話を、専門家であるFPにしっかり相談したいという経営者の方もたくさんいらっしゃいます。
最初から「お金の話」をするわけですから、相手の方も心を開いて話してくださることが多く、結果として保険提案などの案件化は非常にしやすいと感じています。「何社に一社」と断言はできませんが、一定の割合で保険契約に繋がっているのは事実です。
[吉村]
ご提案される保険の種類としては、死亡保障や変額保険など、どのようなものが多いですか?
[尾形]
役員退職金準備という目的ですと、昨今は節税効果が薄れたこともあり、長期平準定期保険や変額定期保険、あるいは損金性を考えずに保障を確保する終身保険などが中心になります。また、企業のキャッシュフローや利益の状況によっては、それを活用した一時払いの運用性のある商品なども選択肢に入ってきます。一時払い、終身、定期といった商品が中心ですが、一件あたりの契約規模が大きくなる傾向があるのも特徴です。
[吉村]
最後に、尾形さんが企業の担当として派遣するFPに求める要件や能力について教えてください。
[尾形]
やはりFPとして、個人のライフプランニングや人生設計、お金全体の設計といった部分まで、親身に寄り添っていただける方が最も望ましいと考えています。単なる商品販売に留まらず、お客様一人ひとりの人生に深く関わっていく姿勢を大切にしていただきたいですね。
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