ファイナンシャルプランナー(FP)はみんなどうやって生計を立てている?どれくらい稼げるの?気になるFPの収益源や収入を上げるコツをご紹介!

公開日2024年06月25日

更新日2024年11月14日

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ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事に興味のある人はどのように収入を得ているのか気になるところでしょう。実際、筆者もお客様や知り合いから聞かれることはよくあります。ご質問の内容としては「相談を聞くだけでもいいんですか?」「メディアにでることは可能ですか?」「お金のアドバイスってどんなことをするのですか?」などなど。

実際のところはどうなのでしょうか?今回はFPがどんな仕事をしており、どのように生計を立てているのか、その具体的な内容を解説していきます。


未経験からのFP職を目指す方に向けてメリットやポイントをこちらのコラムでまとめていますのでご参照ください。
未経験からFP会社、FP事務所への転職は可能なのか。メリットとデメリット、注意点、転職を成功させるポイントをご紹介

1.FPの仕事とは

FPの仕事内容

FPの一般的な仕事は、お客様のお金の計画・ライフプランニング(生活設計、貯蓄計画、投資、保険など、総合的なファイナンシャル・プランニング)を企画立案し、その実行を支援します。お客様の希望のライフスタイルや人生の価値観、将来の夢を踏まえながら、家族構成や家計のお金の使い方、将来やりたいことや買いたいもの、現在の貯蓄や金融資産などをヒアリングします。ヒアリングした内容から作成したキャッシュフロー表に沿って、お客様にとって最適なお金のプランを作成し提示します。

「お客様からお金にまつわる相談を受け、計画を作成する」と一口に言ってもその相談内容は様々です。 相談内容は大きく分けると以下のようなものに分かれます。

  1. ローン・融資アドバイス
  2. 銀行勤務や銀行出身のFP資格保有者の多くは、住宅ローンや事業資金の融資、教育ローンなどの借入れに関する相談やアドバイスを行っています。初めての借り入れの相談に対してのアドバイスだけでなく、借り換えのアドバイスも行います。ローン残高や現在のローン金利の変化、お客様の審査内容の変化にあわせて、借り換えすることで毎月の支払いを下げられるか診断し、お客様にとってメリットのある借り換え先を提案します。
  3. リスクマネージメント(保険)
  4. 保険会社勤務のFPの多くが現在加入中の保険についてリスク診断を行い、適切なリスク対策が可能な保険の提案をします。例えば、偶然の事故によって生じた損害額に応じて保険金が支払われる損害保険についてのリスク診断であれば、自動車を購入した時に加入した自動車保険、住宅購入時に加入した火災保険・地震保険などがあり、加入中の損害保険がお客様にとって必要な保障を補えているかどうか診断することで最適化を図ります。病気やけが、収入を得ている家族がなくなった時の死亡保障などの生命保険も同様です。
  5. 教育資金相談
  6. 子供の教育資金の必要額の計算、資金準備のアドバイスを行います。具体的なお子様の進学先や習い事、公立と私立の教育費の差額や受験費用、下宿や留学の有無など積み立てるべき目標額の設定が主な相談内容になります。児童手当の有効活用などの有益情報の提供も行います。
  7. 老後の資金相談
  8. 退職後の生活に向けた貯蓄や、退職金の運用手段のアドバイスを行います。退職後の生活設計や資金計画のサポート需要は介護・相続対策を含めて年々増加傾向にあります。豊かな老後生活を送るために計画的な切り崩し方、退職後の投資計画のアドバイスを行います。また実際に介護をする経験をされた方の多くは、自分たちの子供には自分の介護をさせたくないという思いで、介護施設へ入居することを前提にした資金計画を作成されることもあります。
  9. 企業経営者向けの相談
  10. 企業の資金計画、退職金準備、従業員福利厚生、事業承継のアドバイスなどを行います。税理士や弁護士といった士業の人たちと連携して、企業の課題解決やサービス提供に取り組むこともあります。
  11. ライフプランニング(お金の計画の作成)
  12. お客様の将来にわたる収入、支出と貯蓄状況などの計画立案を行います。計画なので、数年後に計画が変更になることや計画と実際の収入支出が異なることはありますが、目標や計画を立てることで見えてくるものや、将来に備えられることはたくさんあります。住宅購入時や結婚した時、子供が生まれたタイミングで初めてライフプランを体験する方が最も多いです。

FPの人数、平均年収

FPとして就業している方の人数は82,920人(出典:令和2年国勢調査結果)、平均年齢は40.5歳(出典:令和4年賃金構造基本統計調査結果)、ハローワーク求人統計データを見ると有効求人倍率は0.77倍となっており、人気職種の一つであることが数字からも見て取れます。

日本のFPの年収は多くの情報や筆者の経験を元にすると約400万円〜800万円の範囲内です。令和4年賃金構造基本統計調査結果では780万円とのことでした。またこの中に1000万円以上の収入を得ている人も2〜3割程度います。1つの指標として記載すると、新人や経験の浅いFP: 300万円〜400万円程度、中堅FP: 500万円〜700万円程度、経験豊富な上級FP: 800万円以上となってきます。

FPの所属先

そんな人気職種となってきているFPがどういった会社に所属しているかと言うと独立系FP会社、保険代理店、不動産会社の場合が多く、また中には証券などの取り扱いも幅広く行えるIFA(IndependentFinancial Advisor)に従事している人もいます。

では彼らがどうやって収益をあげているのかを次に挙げていきます。

2.FPの仕事にはどんな特徴があるか

ファイナンシャルプランナー(FP)として働くメリットとしてはどのようなことがあるのか、整理していきましょう。

FPの仕事のやりがいやメリット

  • 人の役に立てる
  • お金の悩みを抱える人たちを助けられます。クライアントの人生設計を支援し、喜びを分かち合えます。
  • 知識が身につく
  • 金融、税金、保険など、幅広い分野の知識が得られます。これは自分の生活にも役立ちます。
  • 柔軟な働き方
  • 独立して働くことも、会社に所属することもできます。自分のペースで仕事ができる可能性があります。
  • やりがいがある
  • クライアントの目標達成を手伝うことで、大きな達成感が得られます。
  • 収入の可能性
  • 経験を積むほど、高い収入を得られる可能性があります。努力次第で収入を増やせます。
  • 常に学べる
  • 金融市場や法律の変化に合わせて、常に新しいことを学べます。知的好奇心を満たせます。
  • 人との出会い
  • 様々な背景を持つクライアントと出会えます。人間関係の幅が広がります。
  • 自己成長
  • コミュニケーション能力や問題解決能力が磨かれます。自分自身も成長できます。
  • 社会貢献
  • 金融教育を通じて、社会全体の金融リテラシー向上に貢献できます。
  • 多様な仕事
  • 投資、保険、不動産など、様々な分野に携われます。仕事に飽きることが少ないです。

これらのメリットは、個人の価値観や目標によって重要度が変わります。FPの仕事は、お金を通じて人々の人生を良くすることができる、やりがいのある職業と言えます。デメリットに関して他の記事でも記載しているので興味のある方は参考にしてください。


3. FPの収入源

では気になるFPの収入源ですが、具体的にどのようなものがあるのか、ご紹介して行きます。

  1. 相談料
  2. 相場は初回相談無料、その後の具体的なご相談は60分5,000円〜10,000円の相談料に設定している会社が多く見受けられます。ライフプランシミュレーション作成を行う場合は15,000〜30,000円という会社が多いです。ライフプランの作成に関しては保険代理店、FP、保険会社の保険マンが無料で行うこともあります。ライフプランの作成に力を入れるのか、そうは言っても相談料だけではそんなに大きな稼ぎにならないのでライフプラン作成はお客様にサービスとして無償提供をして、保険や不動産のご契約のところで収益をあげることもあります。
  3. セミナー講師
  4. 講師によって差が大きくはなりますが60分のセミナーで30,000円〜で依頼を受けているFPが多いです。セミナー後により詳しくお話を聞きたいというお客様にはFPとの個別相談の機会を提供しているケースもあります。そのような場合だとFPにとってはFP相談の対象になるお客様の集客機会にもなるので、セミナー講師料自体は上記記載の金額より安くてもFPにとってはメリットになることもあります。
  5. 記事やコラムの投稿、監修
  6. ウェブメディアや雑誌等の依頼で記事を執筆します。コラムの内容や納期、媒体、文字数、著作権の有無などで料金は変わってきます。コラムの単価は1本あたり5,000円〜20,000円あたりが相場です。お金にまつわることは雑誌、web媒体、新聞など様々なメディアで掲載の需要があります。またそういったメディアに取り上げられることはFP自身のブランディングにも繋がります。(ex.ABC新聞から取材を受けました!などメディアに載ることでお客様から信用をして頂きやすくなります)
  7. 証券会社や保険会社からの手数料収入
  8. 手数料収入はFPの収益源の1つです。お金を増やす、リスクをヘッジするなどの解決策として金融商品である証券/投資信託、保険のご契約を代理店として契約業務を行うことで手数料収入が入ります。最近はNISAの盛り上がりもあり証券口座の開設方法、銘柄選びのサポートをすることも大事な仕事の1つになりつつあります。保険はよく知られている医療保険、がん保険、死亡保険など一般家庭にとって必ず必要になってくる他、相続税対策や退職金運用、企業の従業員の福利厚生などで引き続きお客様にとって最有力な手段の1つであり需要は高くあります。
  9. 不動産会社からの紹介料
  10. ライフプラン作成などお客様の将来に渡るお金の計画を一緒に考えると、自ずと家を購入する、賃貸する、売却するなどの必要性が出てくるケースがあります。そんな時、優秀な不動産会社や担当者をご紹介することができると、お客様にとっても信用できる不動産の担当者と会える、FPと連携しながら不動産探しも進められるなどメリットがあります。不動産会社にとってもお金の計画までしっかりして予算や要望が明確になっているお客様をご紹介いただけることは大変有意義なものです。(不動産営業マンは物件や不動産の話はできても、お金の話をできない、分からないことが多いです。)FPとしては、お客様にしっかりメリットを出すことのできる、優秀な不動産会社、不動産営業マンと人脈を築くことは自分のサービス力を高める上でも重要になってきます。
  11. その他
  12. 通信料の削減、結婚相談所の紹介、助成金のコンサルなどお客様の生活や暮らしに関わるところでサービスを提供できる、各事業者と提携をすることで紹介料を頂戴することはあります。ここはFPの得意分野や方針などによって様々あります。不動産のケースと同様、その行為がお客様の役に立っているということが大前提として重要です。

4.できるFPほどよく稼げる

FPとしてのスキルが高く、具体的には知識が豊富であることはもちろん、お客様の悩みをしっかり捉えることができる、またプレゼンが上手なFPほど収入も高くなります。理由は簡単で、お客様の課題をたくさん抽出できればできるほど解決すべき事案も多くなる、プレゼンが上手ければお客様も提案を受け入れやすいためです。お客様に喜んでもらえる、お客様の満足度が高ければ自ずとご紹介も出てきます。単に商品を売るだけでなく長期に渡って、お客様との良好な関係を築き、顧客のお悩みを解決するパートナーとしての役割を果たすことも重要になってきます。

一部のFPは年収1500万円以上など、かなりの高収入を実現しています。一般の企業の会社員では超トップクラスの企業や50歳を超えて役員クラスなどに昇進しないと達成できない"狭き門”である収入がFPの仕事では達成することが可能です。もちろん、このレベルの収入を得るには、経験の蓄積、継続的な学習、営業スキルの習得が必要です。個人の能力や努力などによって大きく変わります。ただ自分の努力次第で自分の収入を上げられるという点では魅力的な職業と言えます。また最近では集客は会社でマーケティングを行う(いわゆる反響営業)でFPの仕事ができる環境が増えているので、お客様を開拓する力よりも、FP本来のコンサルティング力を身につけることができれば収入が上げられるという環境が以前よりも整ってきています。

5.今稼げていなくても、また未経験からでも収入は上げられる

今既にFP事務所や保険会社で勤めている方で残念ながら収入が多くないという方でも、収入を上げられるチャンスは十分にあります。収入を上げられない理由が環境(会社や給料制度)がよくないということもあれば、自分の強みと会社の営業方針ややり方がマッチしていないというケース、プレゼンや提案手法についてまだ自分自身に課題があるケース、お客様へのご提案や商談経験よりもお客様開拓に必死になっておりほとんどの時間をそこに費やしてしまっているケースなど、人によって現在うまくいってない原因や課題は異なっています。 この課題を転職して環境を変えること、または転職しなくてもしっかり自身の問題を解決することで、契約率があがり結果的に収入は実現的に上げることが可能です。つまり 自分自身の問題解決ができるかどうかという点が成長や成功、収入を上げるためには極めて重要になってくるということです。

また未経験からFPのキャリアをはじめてもFPとして活躍していくことは十分に可能です。未経験者の場合、これまでの職歴、仕事でどんな経験をしてきたか、分析能力があるかどうかなどは人それぞれであり、これまでの業務経験によってこれから求められる資質や経験が異なってきます。従ってその人その人に応じたFPとしてキャリア形成するためのロードマップを考えることが重要です。前職の経験や人脈次第ではFPに転職して1年目からバリバリ 稼ぐという方もいますが、おすすめなのは目先のことだけ考えるのではなく、3年、5年 10年と中長期的なキャリアのロードマップを考え1社目の会社を選択することです。そうすることで FPとして成功できる確率を高められます。

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FP Wanted!編集部

コラムを書いた人

FP Wanted!編集部

MBA (経営管理修士) / 宅建士 / FP2級

資産運用や保険相談で活躍するFPの求人・転職サイト「ファイナンシャルプランナーWanted!」を運営。業界経験者、未経験者にとって参考になるFPのお仕事情報を配信中。キャリア相談、転職相談も随時受付中。また一般の方には全国のFPの中で特に優秀なFP、専門分野に強いFPの紹介サービスも実施中です。

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