FP1級などの資格は転職に有利になる?FP関連資格が仕事でどの程度活かせるのか、FP専門転職エージェントが解説

公開日2024年07月08日

更新日2024年11月14日

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このコラムの内容

はじめに

資格取得を目指す方はたくさんいますが、近年ファイナンシャルプランナー(FP)の資格取得をした方、目指す方が増えています。コロナ禍でお金について向き合うことが増えた御時世もあり、FP相談の数は年々増加傾向にあります。また自身が学び知識を高めたいと思う方が増えてきています。FPの資格試験は年に3回実施され、年間10万人以上が受験する人気資格になっています。また、FPの資格をとってファイナンシャルプランナーを目指す方、転職を検討している方も増えてきています。

フィナンシャルプランナーとしてのキャリアを形成していく過程において、専門知識とスキルを証明する資格は重要ではありますが、どれぐらいの資格が必要なのでしょうか。「FPとして活躍するには、必ず資格が必要なの?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。今回は、この疑問に答えながら、FPとしてのキャリアを考える上で大切なポイントをお伝えしていきます。ここでは、FPとして成功するためにFP資格を含む取得すべき主要な資格を紹介し、それぞれの資格がどのようにFPの業務に役立つのかを解説します。

FP資格取得のメリット

専門知識の向上と体系的な学習

FP資格を取得するプロセスは、金融や保険、税金など幅広い分野の知識を体系的に学ぶ絶好の機会です。これらの知識は、クライアントの人生設計を総合的にサポートする上で欠かせません。資格試験の勉強を通じて、専門家としての基礎固めができると考えることができます。

信頼性とブランディングの強化

「FP技能士」や「CFP®」などの資格は、FPとしての専門性を客観的に示す証明となります。特に、フリーのFPとして活動する場合、こうした資格はクライアントからの信頼を得やすくする強力なツールとなるでしょう。自身のブランディングを考える上で、資格取得は大きな一歩となります。


各資格とFP業務との関連性、難易度の解説

FP3級  業務関連性★★ 取得難易度☆

基礎知識を養うことやFPを目指すきっかけ、FPへの登竜門として受けるには意味がある資格。一般的知識としてFPとして働いていない方の取得も目立ちます。しかし3級をもっていることでFPとして実務の時にお客様にアピールになることはほとんどありません。社会保障やお金の基本的な仕組みの基礎を理解しているという証明にはなりますが、専門家として仕事で活用するには弱いと言えます。

資格取得に必要な勉強時間の目安は約100時間と言われ、85%以上の合格率です。取得人数は2023年11月現在で591,178人です。

FP2級(AFP)業務関連性★★★ 取得難易度☆☆☆

FP2級まで持っていると一般的なFPとしての知識をもっていると認識されることが多いです。FPとして仕事とするなら持っておいた方がよい資格と言えます。ほとんどのFPは2級まではもっています。2級をもっていることで参加業務提携案件も多くあり、実務的に必要なレベルと言えます。入社後の取得でも大丈夫という会社が多いです。ただ事前に持っておけば就職にも有利でしょう。

合格率は約40%です。取得人数は2023年11月現在で542,135人です。FP2級までは「正しく勉強すれば」難なく取得できます。具体的には①過去問を3年分程度実施②模擬テストを1~2回実施③法改正のポイントを抑える。これだけやれば合格ラインは超えられます。ポイントは学生時代のテスト勉強と同じく「丸暗記」ではなく、「設問で聞かれている用語などの意味をしっかり理解する」ことです。例えばPBRという指標の意味が分からない場合は、インターネットやYoutubeなどでしっかりその意味を理解するという作業を行いましょう。


参考コラム:FP2級試験を3週間で8割正解で合格した筆者が伝授する、絶対に受かる資格勉強方法。勉強の注意点もご紹介

FP1級(CFP)業務関連性★★★★ 取得難易度☆☆☆☆

保有しているとFPとして拍がつく、自身のブランディングに活かせます。資格取得に必要な勉強時間の目安は400~600時間と言われ膨大な勉強時間を必要とする資格です。取得の為には2級合格者であることが必要になります。合格率は10%前後と高難度資格です。取得人数は2023年11月現在で23,428人です。

証券外務員資格 業務関連性★★ 取得難易度☆

もっていることでお客様に幅広くアドバイスできること印象を与えられる資格です。また実際に証券の取り扱いができるので、お客様の課題解決の手段としての幅が広がります。証券の取り扱いもしているFP会社で働く際は有力な資格です。また最近はNISAやiDeCoなども人気が高まっていますので、「その分野にも明るい」「その分野でもお手伝いできる」という点でお客様の信頼獲得には役に立ちます。

資格取得に必要な勉強時間の目安は100時間と言われています。合格率は約70%です。有効期間は設けられていませんが外務員期間は5年更新になります。取得人数は2023年11月現在で6544人です。実務で必要でない限り取得を目指す方は多くありません。

住宅ローンアドバイザー 業務関連性★★ 取得難易度☆

住宅購入、住宅ローン相談の場面で信用されやすくなる、住宅ローン選びの支援をすることができる資格です。住宅購入自体はFPの活躍できる領域なので、取得している現役FPが多いです。お客様のお金の相談をする中で住宅購入の話はよく出てくるので、住宅ローンにも詳しいとアドバイスの幅が広がります。

資格取得に必要な勉強時間の目安は30時間と言われ比較的取得しやすい資格です。有効期間は3年間、合格率は全日本不動産協会の場合、合格率は7割程度、金融検定協会の住宅ローンアドバイザー(HLA)認定試験では合格率は45.1%です。取得人数は約1万7000人です。

相続診断士 業務関連性★★ 取得難易度☆

相続相談、相続税対策などもFPが活躍できる分野です。遺言書作成など相続発生前の対策や手続きのアドバイスを行うので、お客様の資産を最適に管理・継承する支援が可能な資格になります。そのため相続対策の相談を前向きに取り組んでいるFPだけなく、相続との関連が深い⾦融業(⽣命保険業・証券業・銀⾏業)・不動産業・証券業の従事者は取得していることが多いです。相続に関する基本知識を抑えていることや、相続のスペシャリストであるということをお客様にアピールする上で活用できる資格です。

合格率は90%以上、有効期間2年、取得に必要な勉強時間は30時間と言われ、取得者数は4万人以上です。

宅地建物取引士 業務関連性★★ 取得難易度☆☆☆

不動産取引を専門的に扱う国家資格です。不動産業界からFPに挑戦する方が保有している場合が多いですが、FP転職後に取得を目指す方もいます。不動産投資や住宅の購入などのアドバイスを行う際に、法的な側面からサポートを提供することができます。FPとして不動産取引もできると仕事の幅は広がりますが、不動産取引まで行うとかなり契約実務にかなり時間を要するので、現実的なところでは不動産業者と業務提携などを行い、FPはお客様の資金計画作成、貯蓄や保険相談などに専念することが多いです。

難易度はFP2級と同等かやや上ですが、こちらも過去問5年分、模擬試験1~2回分を行い、問題の内容をしっかり理解すれば問題なく合格できる資格です。合格率は15%前後。取得人数は2023年11月現在、1,076,177人です。

資格があればFPとして活躍できるのか

しかし、資格を取得しただけでFPとして成功できるわけではありません。実際の現場では、教科書には載っていない様々な課題に直面します。お客様の個別の状況や感情を理解し、最適な提案をするには、実務経験が欠かせません。お客様の悩みや目標は千差万別です。ある方は老後の資金計画に不安を抱え、またある方は相続対策に頭を悩ませているかもしれません。こうした多様なニーズに柔軟に対応するためには、資格の知識だけでなく、幅広い視野と応用力が求められます。

またFPの仕事は、単に数字を並べて計画を立てるだけではありません。クライアントの本当の悩みや希望を引き出し、それに寄り添った提案をすることが大切です。そのためには、高いコミュニケーション能力と傾聴力などの営業や接客のノウハウも必要です。これらのスキルは、資格試験では測れないものです。

まとめ

これらの資格は、FPとしてのサービスの質を高めるための基盤を作ります。FP資格の取得は、専門家としてのスタートラインに立つための重要なステップです。自身の専門的知識の向上やブランディングを行う上で必ず役に立つ資格になるので、FPを目指す方には資格取得はぜひオススメです。一方で現場での実務経験も重要になってきます。そういった点ではFP会社や保険会社などに就職をしてからFP関連資格の取得に励むという方法もあります。自分自身のキャリアプランに合わせた資格取得のプランニングが大事になってくるでしょう。

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FP Wanted!編集部

コラムを書いた人

FP Wanted!編集部

MBA (経営管理修士) / 宅建士 / FP2級

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