生命保険会社の営業がきつい理由7選。本当にやめた方がよい?生命保険業界専門の転職エージェントが最近のトレンドも含め保険のキャリアの可能性をご紹介
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このコラムの内容
1. はじめに
皆さん、こんにちは。日々、生命保険営業の方々のキャリア相談に携わる中で、「生命保険営業って本当にきついの?」「このまま続けていいのかな…」という声をよく耳にします。
確かに、生命保険営業は「きつい仕事」というイメージが強いですよね。ノルマに追われ、断られ続ける日々…。そんな厳しい現実に直面して、転職を考える方も少なくありません。一方で生命保険営業ならではのメリットもございます。
今回のコラムでは、私がこれまでの転職相談で得た経験を基に、生命保険営業がきついと言われる理由を8つ挙げながら、その一方であるメリットや、キャリアの選択肢についても詳しくお話ししていきます。
生命保険営業を続けるべきか悩んでいる方、これから生命保険営業に挑戦しようか迷っている方、このコラムを読んで、ぜひ新たな視点を得ていただければと思います。
2. 生命保険営業の一般的な営業プロセス
まずは、生命保険営業の一般的な営業プロセスについて見ていきましょう。生命保険営業と聞いて、多くの方がイメージするのは以下のようなものではないでしょうか。
友人知人への営業
最初に思い浮かぶのが、友人や知人に声をかける方法ですね。身近な人から始めるため、比較的取り組みやすい反面、人間関係を壊すリスクもあります。
飛び込み営業
昔ながらの手法ですが、今でも行われている飛び込み営業。見知らぬ人の家や会社を訪問し、商品を提案します。慣れると大したことないと思う方もいますが、一般的にはきつい仕事と言われています。
セミナー営業
生命保険や資産運用のセミナーを開催し、参加者に商品を紹介する方法です。多くの見込み客に一度にアプローチできる利点がありますが、集客に苦労することもあります。
紹介営業
既存顧客からの紹介で新規顧客を獲得する方法。信頼関係があるため成約率が高いですが、紹介を依頼すること自体にハードルを感じる人も多いですね。
インターネットやSNSの活用
資産形成の方法や公的生命保険制度などについてネットやSNSで告知しながら集客を図ります。1社専属の生命保険会社だとネットやSNSの活用は禁止されていることもあります。
交流会への参加
BNI(Business Network International)やニーズマッチなどの異業種交流会に参加し、人脈を広げながら見込み客を獲得する方法です。定期的な参加で信頼関係を築きやすい反面、時間と費用がかかることがデメリットとして挙げられます。ただし、長期的には安定した顧客獲得につながる可能性が高いでしょう。
これらの営業手法、どれも一長一短があります。では、なぜ生命保険営業は「きつい」と言われるのでしょうか?次は、その理由を7つ挙げて詳しく見ていきます。
3. 生命保険営業がきついと言われる理由7選
- 成績のプレッシャー 多くの生命保険会社では、月間や年間の販売目標が設定されています。この目標やノルマを達成できないと、給与や評価に直結することも。常にプレッシャーを感じながら働くことになるでしょう。新規の契約を常に求められるため、プレッシャーと戦い続けることが必要です。
- 不安定な収入 基本給+歩合給の場合が多く、成績によって収入が大きく変動します。特に新人のうちは安定した収入を得るのが難しく、生活設計に不安を感じる方も少なくありません。また売上が少ない月は生活に支障をきたすことがあるなど、ハイリスクです。
- ワークライフバランスの難しさ 顧客の都合に合わせた営業活動が必要なため、夜遅くまで働くことも珍しくありません。お客様がお休みである休日に逆に生命保険営業は出勤することも多く、働く時間がマチマチになることが多いので決まった時間に出社、退社というようなことがしづらい環境があります。プライベートの時間は確保しづらいです。
- 断られることの多さ 生命保険は「売れる」というよりも「買ってもらう」商品。そのため、断られる機会が非常に多いのです。この継続的な rejection は、メンタル面での大きな負担となります。生命保険の効果がお客様にとって何十年後という商品特性もあるので、お客様自体も価値を感じにくいこともあります。
- 人間関係の複雑さ 顧客、上司、同僚など、様々な人間関係を良好に保つ必要があります。特に、友人や知人への営業は、既存の人間関係を損なうリスクもあり、ストレスの原因となることも。
- 継続的な学習の必要性 生命保険商品や税制は頻繁に変更されます。常に最新の情報を学び、知識もアップデートし続ける必要があります。この継続的な学習が負担に感じられることもあるでしょう。生命保険は住宅購入や相続などとも関連するため、活用の幅が広い一方で勉強することも多いです。
- メンタル面での負担 rejection の多さ、ノルマのプレッシャー、不安定な収入など、様々な要因が重なり、メンタル面での負担が大きくなります。バーンアウトのリスクも高いと言えるでしょう。またご契約いただいたお客様からの信頼が負担に感じてしまうことも実は結構あります。
4. きついのには理由がある!?生命保険営業のメリット
確かに、上記を読むと、生命保険営業は「きつい仕事」だと感じてしまいますよね。でも、もちろんきつさの裏にはもちろんメリットもあります。ここがメリットだと感じられるかどうかで、生命保険営業を目指すかどうか、辞めるかどうかなどの判断軸になるでしょう。
1 高い収入のポテンシャル
確かに収入が不安定な面はありますが、頑張り次第で高収入を得られる可能性があります。日本FP協会の調査によると、ファイナンシャルプランナー(FP)の平均年収は約650万円。一般的なサラリーマンよりも高い水準と言えるでしょう。筆者の周りでも年収1000万円を超えている生命保険営業マンやファイナンシャルプランナー(FP)はかなりいます。サラリーマンであれば大企業で40代以上などでなければクリアできない大台が、生命保険の世界ではクリアし易いです。
2 自己成長の機会
継続的な学習は大変ですが、それだけ自己成長の機会も多いのです。生命保険の知識だけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力、接客スキルなど、様々なスキルが身につきます。お金のことに詳しくなりたい、人と話すこと、人に頼られることが好きという方には向いています。生命保険営業はお客様の人生と真摯に向きあい、取り組んでいくことが求められるので自ずと自分自身の人間力も磨かれます。
3 柔軟な働き方
確かに長時間労働になりがちですが、一方で時間の使い方に自由度があるのも事実。子育てや介護などと両立しやすい環境を作ることも可能です。子供の学校行事に参加し易い、平日のお昼の空いた時間を趣味の時間にあてるなどもしやすい側面もあります。
4 社会貢献度の高さ
生命保険は人々の「もしも」に備えるもの。相互扶助の精神で成り立っている商品です。顧客の人生に大きく関わる仕事だからこそ、社会的意義を感じられる場面も多いです。お客様が実際に入院などされた時は本当に感謝されます。
5 キャリアアップの可能性
生命保険営業で培ったスキルは、金融業界全般、また営業の世界全般で活かせます。将来的にはファイナンシャルプランナー(FP)や金融コンサルタントになる、培った営業力やマネジメント力を買われて他業界に営業マネージャーとして転身する、営業トレーナーになるなど様々な選択肢があります。
6 長く働ける職業
年齢を重ねても続けられるのが生命保険営業の魅力の一つです。むしろ、経験を積むほど信頼性が増し、価値が高まる職業と言えるでしょう。60代、70代でも第一線で活躍している方は少なくありません。40代でリストラ、50代で役職定年、60代で定年退職がある一般企業と比べて、長期的な目線で考えるとメリットがあります。はじめは大変な面もあるけど、後から楽になる、というイメージが近いでしょうか。
このように、生命保険営業には「きつさ」の裏返しとも言える大きなメリットがあるのです。では、きつさを少しでも軽減しながら、これらのメリットを活かす方法はないのでしょうか?最近ではトレンドにやや変化もあるため、その点についてご紹介していきます。
5. 新しいの生命保険営業トレンド
実は、最近では従来のイメージとは異なる生命保険営業のスタイルも増えてきています。生命保険を販売したい会社も当然人材採用を増やしたい、社員にイキイキと活躍して欲しいと考えているので様々な努力をしています。今回はその中の一部として、従来の生命保険営業には「きつさ」をできるだけ回避できる、乗り越えられる仕組みを導入している会社のパターンをご紹介します。
1 マーケティングサポート
見込み客の開拓を会社がサポートしてくれる環境もあります。こうした会社を選ぶことで、営業のきつさを軽減できる可能性があります。業務提携案件、マネーセミナーの開催、会社でのウェブ集客や広告などを積極的に行っている会社もあります。
2 特定の顧客層に特化した営業スタイル
例えば、女性向け、経営者向け、医者向けなど、特定の顧客層に特化することで、より効率的な営業活動が可能になります。特定の業界の商慣習を理解し、採用や助成金の活用などを会社としてスキーム化することでお客様に喜んでいただきながら生命保険の提案にも繋げられる環境を順位している会社もあります。
3 徹底的な研修
上記の1や2とも関連し、売上が上がるまで徹底的に研修を実施する会社もあります。実は売上が上がらないような人は、そもそもやり方などが間違っている、でも会社の上司も適切な指導をしてくれない、というケースは生命保険業界ではよくあります。生命保険会社で高い成果を挙げた方が自分の理念やスキルを多くの生命保険マンに伝えたい、という想いで設立された生命保険代理店もあります。しっかりしたトレーニングを受けるだけでも営業成績は大きく変わります。
6. まとめ:生命保険営業は本当にやめるべきか?
ここまで読んでいただいて、どのように感じられましたか?生命保険営業には確かにきつい面はありますが、人によってはそれを上回るメリットも感じることもあります。では、生命保険営業を続けるべきか、それともやめるべきか。その答えは、結局のところ「個人の価値観次第」でしょう。
まずは自分自身と向き合ってみましょう。何を大切にしたいのか、どんなキャリアを築きたいのか。自分の価値観や適性をしっかりと見つめ直すことが大切です。
生命保険業界は今、大きな変革の時期を迎えています。デジタル化の進展、顧客ニーズの多様化、そして新型コロナウイルスの影響など、環境は急速に変化しています。しかし、こうした変化の中でも、「人々の人生に寄り添い、適切なアドバイスを提供する」という生命保険営業の本質は変わりません。むしろ、不確実性が高まる現代だからこそ、生命保険営業の役割はより重要になっていると考えることもできます。
1社専属の生命保険から転職を考えるのであれば、ポイントをこちらのコラムでまとめていますのでご参照ください。
1社専属の生命保険営業はきつい?つらい?やりがいや大変な点、生命保険代理店やFP会社への転職を考えるポイントをご紹介
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