「ファイナンシャルプランナー(FP)にはこんな仕事もある」意外と知られていないFPの仕事6選

公開日2024年09月10日

更新日2024年11月14日

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このコラムの内容

はじめに

「FP(ファイナンシャルプランナー)といえば、保険や資産運用のアドバイスをする人」そんなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。確かに、それらは重要な業務の一部です。しかし、FPの仕事はそれだけにとどまりません。

私は転職アドバイザーとして、数多くの優秀なFPや保険のプロフェッショナルと接してきました。その経験から言えるのは、FPの世界には意外な奥深さがあるということです。

例えば、企業のリスクマネジメントを担当するFP、社員の福利厚生プランを設計するFP、さらには金融教育の講師として活躍するFPなど。その活躍の場は、個人のライフプランニングにとどまらず、ビジネスの世界にまで広がっています。

このコラムでは、あまり知られていないFPの仕事に焦点を当て、具体的な業務内容をご紹介します例えば企業の確定拠出年金導入でFPが活躍しているというお話を聞いたことはありますか?FPを目指す皆さん、あなたの想像以上にキャリアの選択肢は広がっているかもしれません。

金融の知識はもちろん、コミュニケーション能力や分析力など、FPに求められるスキルは多岐にわたります。そして、それらのスキルが思わぬ分野で大いに活かされているのです。

今日はそんな意外なFPの仕事についてご紹介していきます。

尚、未経験からFPを目指す方にFPの仕事について、下記コラムでまとめていますのでご参照ください。

【未経験でFP志望の方へ】ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事のやりがいや収入、成功する秘訣などをご紹介

FPの意外と知られていない仕事6選

    不動産会社と提携しているファイナンシャルプランナー

    弊社ではサイトに掲載している会社以外にも紹介先企業がございますが、その中に「不動産会社のファイナンシャルプランナー」という仕事もございます。不動産会社と提携しているFPも多数います。

    不動産会社には、当然のことながら不動産の購入を検討されるお客様がいらっしゃいます。ただお客様も実際に不動産も購入するかどうか、また購入するにしてもどれくらいの金額帯の物件を購入するのか、常に悩みはつきまとうものです。

    そんな時に活躍するのが不動産会社に所属するFPです。お客様に対し、ライフプランシュミレーションや住宅ローンの計算、どのくらいの物件金額であれば無理なく相談できるのか等の相談を行い、お客様が安心して物件を購入するためのサポートを行います。不動産会社の中でも、お客様に物件を購入いただくため、また顧客満足を上げていくために重要な仕事です。

    仕事の魅力という観点で言えば、住宅ローンや住宅購入に特化した相談スキルが養えることが魅力だと言えるでしょう。お客様の属性も比較的良いです。FPの仕事の中にはこういった仕事もあると知れば、より求職の選択肢も広がるかもしれません。

    セミナー講師

    不動産会社、証券会社、金融系のITサービスetc、世の中にはお客様に対し、自社の商品やサービスのメリットや使い方等について適切な情報を届けたいと多くの企業が考えています。しかし、自社の社員が説明したのではお客様にとっていまいち合理性がありません。そんな時に頼りにされるのがFPです。第三者としての立場を活かして、その商材がどのような価値を持つのか、プロの視点とフラットな目線でお客様に伝えられるのがFPのメリットです。そのような訳で、セミナーや様々な記事の執筆をFPにお願いしたいというケースが多々あります。

    お金のもらい方としては講演に対する講演料というケースが多いです。お客様に分かりやすくセミナーで情報提供できることは1つのスキルだと言えます。もちろん、FPになってすぐにセミナー講師が務まる訳ではありませんが、数年経験を積めば、このような活躍のフィールドがあるということは1つのやりがいになるかもしれませんね。

    確定拠出年金の相談

    皆さん、確定拠出年金(DC)って聞いたことありますか?実は、このDCに関する相談業務が、FP(ファイナンシャルプランナー)の重要な仕事の一つなんです。

    確定拠出年金は、自分で年金資産を運用する仕組みの年金制度です。企業型と個人型(iDeCo)があり、老後の資産形成を自ら行う制度として注目を集めています。でも、「自分で運用」って言われても、どうすればいいか分からない人がほとんど。そこで登場するのが、FPなんです。

    確定拠出年金には「投資教育の義務」があります。つまり、加入者に対して、資産運用の基礎知識やリスク管理について教育する必要があるんです。ここでFPの出番!社内セミナーの講師として登壇したり、個別相談に乗ったりと、FPの専門知識が光る場面なんです。

    「でも、投資の話って難しそう...」って思いませんか?そう、ここがFPの腕の見せ所。難しい金融用語を分かりやすく説明したり、個々の生活設計に合わせたアドバイスをしたり。人と接するのが好きな方なら、やりがいを感じられる仕事ですよ。

    確定拠出年金には、税制優遇や運用の自由度といったメリットがある一方で、運用次第では資産が減る可能性もあるというデメリットもあります。FPは、こうしたメリット・デメリットを踏まえて、中立的な立場からアドバイスを行います。

    例えば、「あなたの年齢や収入を考えると、こんな運用方針がおすすめですよ」とか、「ライフプランに合わせて、こんな商品選びはどうでしょうか」といった具合に。数字だけでなく、その人の人生設計まで考えた提案ができるのが、FPの強みなんです。

    個人向けだけでなく、企業向けのコンサルティングも重要な仕事です。「うちの会社に確定拠出年金を導入したいんだけど...」という相談に乗ったり、制度設計のアドバイスをしたり。経営者の立場に立って、従業員の福利厚生と会社の財務のバランスを考えた提案ができるのも、FPならでは。

    確定拠出年金の相談には、金融や税制の知識はもちろん、コミュニケーション能力や提案力も求められます。難しそうに聞こえるかもしれませんが、逆に言えば、自分の得意分野を活かせる仕事とも言えるんです。

    数字に強い人は細かな制度設計で、人と話すのが得意な人は分かりやすい説明で、というように、自分の強みを存分に発揮できる場がきっと見つかりますよ。

    確定拠出年金の相談業務は、FPの仕事の中でも特に成長が期待される分野です。お金の話を通じて、人々の人生設計をサポートできる仕事です。


    記事の執筆

    FPはお金にまつわるやりくりのハウハウや税金、社会保険等の専門家であるため、企業や金融系の会社から記事の執筆を依頼されることも多々あります。みなさんも、お金系の記事を何かのサイト等でみたことがあるのではないでしょうか。

    どのようにして依頼が来るかといえば、依頼企業とのコネクションがあって依頼されることがケースとしては多いですが、今ではクラウドソーシングなどで仕事として受託している人も多いようです。子育てしながらや、空いている時間を活用して行うことのできる仕事でもあるといえます。

    執筆の料金は案件にもよりますが、5,000円〜ということが多いようです。必要資格としてはFP2級以上、できれば1級が望ましいです。ライティングのスキルは、スクール等で学ぶことで取得可能です。FPに興味のある方は、1つの仕事内容として参考にしてください。

    相続税に関する相談

    「FPの仕事って、保険や投資の相談だけじゃないんです」私が転職アドバイザーとして多くのFPと接してきた中で、よく耳にする言葉です。その中でも、意外と知られていないけれど重要な仕事が「相続相談」です。

    相続って聞くと、「まだ先の話」と思う方も多いでしょう。でも、実はこの分野こそFPの腕の見せどころなんです。まず、相続とは簡単に言えば、亡くなった人の財産を引き継ぐこと。そして相続税は、その引き継いだ財産に対してかかる税金です。ここからがFPの出番です。

    FPの役割は、相続が発生する前から相続税を予測し、できる対策を提案すること。「えっ、まだ相続していないのに?」と思われるかもしれません。相続は発生してからでは対策できることが少なく、事前に準備をして置く必要があるんです。

    例えば、ある家族構成で1億円の資産がある場合を考えてみましょう。このまま何もしないと、相続税が1,000万円かかるとします。ここでFPが提案するのが、生命保険を活用した相続税対策。

    「生命保険金は、一定額まで相続税がかからない特典があるんです」とベテランFPの A さんは言います。「例えば、1,000万円の生命保険に加入することで、妻と子供など被相続人が2人いれば相続時の生命保険の非課税枠を使うことで相続税は0円になります。」「おじいちゃんを契約者、孫を被保険者にして満期までの期間は実際に積み立てた金額より解約金が下回る終身保険に加入することで、おじいちゃんの亡くなった時には解約金が相続財産になるので、相続財産の圧縮に繋がります。また孫が30歳になった時に満期金を受け取ることができるので、天国にいるおじいちゃんからのプレゼントにもなりますよ」

    世間では、相続税対策として不動産に建物を建てる方法がよく知られています。でも、実は保険の方が手間がかからず、費用対効果が高いことも。「建物を建てると、固定資産税や維持費がかかります。でも保険なら、毎月の掛け金だけ。しかも、万が一のときの保障にもなる」と A さん。

    ここで重要なのが、FPならではの総合的な視点です。相続税対策は、家族構成、資産構成、将来の見通しなど、様々な要素を考慮して提案します。だから、お客様の人生設計全体を見る FP だからこそできる仕事なんです。さらに、相続は家族間の問題でもあります。数字だけでなく、家族の気持ちも考慮して提案するのが FP の強みです。時には家族間の調整役になることも。でも、そこまでできるからこそ、お客様から信頼されるFPは相続相談にも向いています。

    退職金の運用相談

    皆さん、退職金のことって考えたことありますか?実はこれもFPの重要な仕事の一つなんです。

    まず、大手企業の退職金の平均額をご存知ですか?なんと、2,000万円前後なんです。「えっ、そんなにもらえるの!?」って驚く人もいるかもしれません。でも、考えてみてください。この2,000万円で、20年、30年と続く老後の生活を支えなければならないんです。

    ここで登場するのが、FPの専門知識です。退職金の運用で最も重要なのは、「無くならない」こと。これ、当たり前のようで、意外と難しいんです。なぜって?人生100年時代、老後は長くなる一方。その間、インフレもあれば、予期せぬ出費もある。そんな中で、資産を守り、できれば増やしていく。これがFPに求められる腕の見せ所なんです。

    FPは、クライアントの状況に応じて、バランスの取れた運用戦略を提案します。例えば、全体の8〜9割は安全性の高い商品で運用し、1〜2割は株式投資などのハイリスク・ハイリターンの投資に回す。こんな提案をすることもあります。

    でも、多くの人が求めるのは「確実に増えること」。ここで役にたつ商品の一例をあげると「一時払い保険」というものがあります。

    一時払い保険とは簡単に言うと、まとまったお金を一度に払い込んで加入する保険のこと。例えば、60歳で1,000万円を払い込むと、80歳まで毎年50万円の年金が受け取れる、といった具合です。

    これ、実はすごくメリットがあるんです。なぜって?

    1. 安全性が高い:保険会社が運用するので、元本割れのリスクが低い
    2. 税制メリットがある:受け取る年金の一部が非課税になる
    3. 計画的な資産の取り崩しができる:毎年決まった額を受け取れるので、使い過ぎを防げる

    ここがFPの腕の見せ所。「あなたの年齢と健康状態を考えると、こんな保障内容がいいですね」「ご家族の状況を考えると、こういう受取方法はどうでしょう」など、一人ひとりの状況に合わせた提案ができるんです。

    数字だけでなく、その人の人生設計まで考えた提案ができる。これが、FPの強みなんです。退職金の運用相談には、金融商品の知識はもちろん、税制や社会保障の理解も必要です。さらに、クライアントの人生設計を理解し、寄り添う力も求められます。

    難しそうに聞こえるかもしれません。でも、逆に言えば、自分の得意分野を存分に活かせる仕事とも言えるんです。数字に強い人は緻密な運用計画で、人と話すのが得意な人は分かりやすい説明で、というように、自分の強みを発揮できる場がきっと見つかりますよ。

    退職金の運用相談は、FPの仕事の中でも特にやりがいを感じられる分野です。お金の話を通じて、人々の人生の集大成をサポートできる。そんな素敵な仕事に興味はありませんか?FPの世界には、まだまだ知られざる可能性が眠っているんです。


    保険営業/FPとしてより成功するために

    上記のようにFPと言っても意外な仕事もあり、収入のチャンスは様々なところに存在します。保険営業やFPとして成功するためにはそういった細かい営業スキルも含めて自分を高めてくれる環境にいるかどうか、という点もとても大事です。もし今の環境が自分に適していない、成長のサポートをしてくれなというケースには転職を考えることも大きな手段の1つです。人生で後悔がないように、自分にとって最適な選択をしてください。

    FP Wanted!はFP会社/生命保険代理店転職をサポートするための様々な機能を搭載!

    1.求人検索

    ファイナンシャルプランナーWanted!ではファイナンシャルプランナー(FP)/生命保険業界で自分により適した企業や求人を見つけることが可能です。大手求人サイトには掲載していない求人も多数あり、また業界特化型サイトならではの詳細な情報を掲載しています。FP Wanted!のおすすめポイント(強みや差別化ポイント)では、同じように見えるFP会社/生命保険代理店でもどのような違いがあるのかが良くわかります。求人検索はエリアや様々な条件で検索ができ、中にはカジュアル面談などに対応可能な会社もあります。

    2.個別カウンセリング

    ファイナンシャルプランナーWanted!ではファイナンシャルプランナー(FP)や生命保険業界の経験者、未経験者に向けてキャリアカウンセリングを全国で無料で実施しています。転職に迷う、これから転職を考えているが不安を感じる点がある方はカウンセリングを受けてみましょう。ファイナンシャルプランナー(FP)や生保営業マンとして、どのようにキャリアを積んでいくべきか、どうしたら成功に近づくか、FP経験のあるキャリアアドバイザーが丁寧に個別カウンセリングを行います。インターネットでは書けない業界事情やキャリアの考え方などをあなたの状況に合わせてお話しします。

    強みはFP会社、保険代理店業界、また他業界転職のいずれに関しても独自の強いネットワークを持っている点です。会社の特徴とあなたの思考がマッチングしているかのアドバイスや、また内定獲得までの確率アップへの貢献が可能です。一人で転職サイトを使って転職活動を続けるより、心強いアドバイザーと一緒に転職活動を行うことはきっとプラスに働くでしょう

    例えば顧客開拓に自信がない方であれば、既存契約リストや業務提携案件など行き先のある会社、固定給与のある会社など、「よりストレスが少なく成功確率が高い」という条件で働ける会社を選定、ファイナンシャルプランナー(FP)業界でキャリアをスタートできる会社のご紹介も可能です。当サイトに掲載のない非公開求人も数多くあり、その中からあなたに合う求人のご紹介も可能です。

    3.セミナー参加

    ファイナンシャルプランナーWanted!ではセミナーも随時開催しています。情報収集をすることはキャリアを考える上でも非常に重要です。そうした際にセミナー参加は大変役に立ちます。キャリアプランや転職を考える上で参考になる情報が得られたり、セミナー参加を通して求人情報だけでは分からない企業の特徴や代表の思いや人柄なども分かります。

    ファイナンシャルプランナー(FP)の会社、生命保険代理店への求人マッチングがより行えるようになることで、この業界に貢献したい、そしてその先にいるお客様や社会に貢献したい。そのような思いでサイト運営をしております。

    ファイナンシャルプランナー(FP)や生命保険営業を目指す方はぜひファイナンシャルプランナーWanted!をご活用ください。

FP Wanted!編集部

コラムを書いた人

FP Wanted!編集部

MBA (経営管理修士) / 宅建士 / FP2級

資産運用や保険相談で活躍するFPの求人・転職サイト「ファイナンシャルプランナーWanted!」を運営。業界経験者、未経験者にとって参考になるFPのお仕事情報を配信中。キャリア相談、転職相談も随時受付中。また一般の方には全国のFPの中で特に優秀なFP、専門分野に強いFPの紹介サービスも実施中です。

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