「生命保険会社の営業を辞めたい、でも...」生命保険営業が退職をためらう理由7選、またその際の気持ちが楽になる対処法をご紹介

FP Wanted!編集部

公開日2024年09月13日

更新日2024年11月14日

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このコラムの内容

皆さん、こんにちは。生命保険業界で働く皆さまは、日々お客様のために奔走されていることと思います。しかし、時には「このまま続けていけるだろうか」と不安になることもあるのではないでしょうか? 今回は、生命保険営業の方々が転職を考える際によく直面する悩みや、それを乗り越えるためのヒントをお伝えしていきます。

1. はじめに

生命保険営業の仕事は、お客様の人生に寄り添い、大切な家族や資産を守る重要な役割を担っています。その責任の重さゆえに、転職したい理由があっても「本当に辞めてもいいのだろうか」と悩む方も多いのです。なぜ、多くの生命保険営業の方が転職をためらうのでしょうか? その理由と向き合い、より良いキャリアの選択をするためのヒントを探っていきましょう。


参考記事:「生命保険会社の営業を辞めたい、でも...」生命保険営業が退職をためらう理由7選、またその際の気持ちが楽になる対処法をご紹介

2. 生命保険営業が転職を考えるのはどんな時か

まず、多くの方が生命保険営業を辞めようと考える状況について見ていきましょう。

売上が上がらない、見込み顧客が見つからない

生命保険営業の世界では、売上が全てと言っても過言ではありません。しかし、思うように結果が出ないことも少なくありません。中には借金をしてまで仕事を続ける方もいらっしゃいます。最悪の場合、自己破産に至ることも。また、プレッシャーからうつ病などのメンタルヘルスの問題を抱える方も少なくありません。

これは決して特別なことではありません。多くの生命保険営業の方が、同じような悩みを抱えているのです。

上司との人間関係や会社に対する不信感

「もっと丁寧に教育してほしい」「売上の管理ばかりで、個人の成長に目を向けてくれない」といった不満を抱えている方も多いでしょう。また、会社の方針に疑問を感じたり、競合他社の方が魅力的に見えたりすることもあるかもしれません。

こういった思いは、決して皆さんだけのものではありません。多くの方が同じような悩みを抱えているのです。

休みが取れない

生命保険業界に入る時、「時間的な自由がある」と聞いて期待した方も多いのではないでしょうか。しかし、実際には見込み客探しやお客様対応に追われ、思うように休暇が取れないという現実に直面することも少なくありません。

「こんなはずじゃなかった」と感じることはありませんか? それは、多くの生命保険営業の方が経験する「理想と現実のギャップ」かもしれません。うまく仕事が回り出すと休みも自分のペースで取れますが、うまくいっていない時は「休んでいる場合ではない」と考えてしまいますよね。

収入の不安定さによるストレス

生命保険業界は歩合制の会社が多いため、収入の変動が大きいのが特徴です。この不安定さがストレスの要因になっている方も多いでしょう。「今月はどうなるだろう」「将来の生活設計が立てられない」といった不安を感じることもあります。

3. 生命保険営業を辞めた時の転職先の選択肢

では、生命保険営業を辞めることを決意した場合、どのような選択肢があるのでしょうか。主な選択肢として以下の4つが考えられます。

  1. 別の保険会社へ転職する
  2. 別の保険代理店へ転職する
  3. 元々いた業界に戻る
  4. 他業界への転職で新規一転を図る

それぞれにメリット・デメリットがありますが、自分の経験や適性、そして何より「これからどんな人生を歩みたいか」という視点で選択することが大切です。

4. 生命保険営業マンが転職を躊躇する7大理由

ここからは、多くの生命保険営業の方が転職をためらう主な理由について、詳しく見ていきましょう。

1.お客様を裏切ることになるのではないか

「一生担当します」。多くの方が、お客様との契約時にこのような言葉を交わしたことがあるのではないでしょうか。せっかく信頼してくれたお客様を裏切ることになるのではないか、という思いが転職をためらわせる大きな理由の一つになっています。

2.お客様に保険金をお届けできない

生命保険営業の醍醐味の一つは、お客様の「もしも」の時に力になれることです。しかし、転職することで「保険金をお届けできなくなる」という思いが、転職を躊躇させる要因になっていることも少なくありません。こういった想いからお客様に転職を伝えるのが申し訳ないと思ってしまうことがあります。

3.まだ頑張りきれていない点があるのではないか

「もう少し頑張ればきっと結果が出る」「まだやれることがあるはず」。このような思いが、転職の決断を鈍らせることもあります。特に、真面目で責任感の強い方ほど、この思いに囚われがちです。今の会社でできないなら他社にいっても同じなのではないかと考える方も多いです。

4.転職してもう一度頑張る自信がない

同じ環境で働いていると、新しい挑戦に対する不安が大きくなります。「ここを出ても、他の会社で通用するだろうか」「もう一度ゼロからやり直す自信がない」。そんな思いが頭をよぎることも多いのではないでしょうか。社内を見渡せばダラダラ働いている同僚がたくさんいる環境に身を置いていると、傷を舐め合うように自分も大丈夫かとついつい自分自身に言い訳を作ってしまうこともあります。

5.マネージャーとの関係を断ち切れない

「一緒に頑張ろう」「君なら絶対にできる」。上司からのこのような言葉に、背中を押されて頑張ってきた方も多いのではないでしょうか。そんな上司との関係を断ち切ることに躊躇を感じるのは自然なことです。退職したいと伝えたらきっと悲しませることになる、遺留されることが頭をよぎりますよね。

6.家族にどう伝えれば良いか悩む

多くの方が、生命保険業界に飛び込む時点で家族に大きな決意を伝えたことでしょう。「必ず成功して見せる」「この仕事で家族を幸せにする」。そんな言葉を口にした方も少なくないはずです。だからこそ、転職を考えた時に「家族にどう伝えれば良いのか」と悩んでしまうのです。家族を心配させるのではないかと思ってしまいますよね。

7.この会社じゃなきゃ続ける意味がないと思っている

「この会社の理念に共感して入社した」「この仲間と一緒だからこそ頑張れる」。そんな思いで日々奮闘している方も多いでしょう。だからこそ、「他の会社では意味がない」と考えてしまうのです。この会社が好きだから、同業他社に転職してまでこの仕事を続けるものではないと自分に言い聞かせている方もいます。

5. 転職を躊躇している人がまず考えるべきこと

ここまで、転職をためらう理由について見てきました。では、そんな思いを抱えている方々は、何を考え、どう行動すれば良いのでしょうか。転職エージェントとして悩んだ時の転職についての考え方をアドバイスさせていただきます。

自分の人生、自分の家族を一番大事に考えること

まず大切なのは、「自分の人生」「自分の家族」を最優先に考えることです。もちろん、お客様のことを考えるのは素晴らしいことです。しかし、自分自身が充実していなければ、長期的にお客様をサポートすることはできません

自問自答してみてください。今の仕事は、あなた自身を幸せにしていますか? あなたの家族を幸せにしていますか? もし答えがノーだとしたら、変化を恐れる必要はありません。

これからどうすることが最も成功確率が高いかを考える

人生の可能性は無限大です。今の状況が思わしくないからといって、諦める必要はありません。むしろ、「これからどうすれば最も成功する可能性が高いか」を冷静に考えることが大切です。その際、一人で考え込まずに、信頼できる人や心理カウンセラー、親切に相談にのってくれる転職エージェントなどに相談してみるのも良いでしょう。客観的な視点を得ることで、新たな可能性が見えてくるかもしれません。

撤退基準を明確にする

「いつまでにこの状況が改善しなかったら転職する」。このような具体的な基準を設けることが、非常に重要です。企業の新規事業でも、必ず撤退基準が設けられています。個人のキャリアにおいても、同じことが言えるのです。自分の状況をよく見極めて、適切な基準を設定しましょう。

6. 転職を躊躇する7大理由への対処法

最後に、先ほど挙げた7つの理由それぞれに対する対処法を見ていきましょう。

1.「お客様を裏切ることになるのではないか」への対処法

まず転職理由をしっかり伝えることが重要です。去り際をしっかり伝えることは「この人は最後までしっかりしている人だ」という印象や信頼を強くします。また多くの場合、このようにしっかり報告をすれば、お客様はあなたの転職を理解してくれます。むしろ同業他社への転職であれば「より良いサービスを提供するために転職する」と説明すれば、応援してくれる方も多いはずです。

他業界へ転職する場合でも「これからも違う形でサポートさせていただきます」「何かあったら連絡ください。保険金の請求は慣れているのでお手伝いします」と伝えることもできます。お客様は、会社や商品ではなく、あなた自身を信頼していることを忘れないでください。

2. 「お客様に保険金をお届けできない」への対処法

生命保険金のお支払いは、基本的に生命保険会社が行います。あなたが転職しても、お客様は適切に生命保険金を受け取ることができます。むしろ、転職後も「何かあればいつでも相談してください」と伝え、保険金請求時のサポートを申し出ることで、より深い信頼関係を築くことができるかもしれません。他社にいても、他業界にいても、お客様に万が一のことがあったら、保険会社のコールセンターへ電話をするお手伝いをする、保険金受給までの手続きをサポートすることでもフォローは十分できます。「自分が保険金をお届けしなければいけない」と考えるのは生命保険営業マンの自己満足、固定観念でしかなく、お客様ニーズではないのです。お客様は保険金受給のサポートをしてくれたり、保険金がスムーズに受給でき、心のケアもして寄り添ってくれれば、十分感謝してくれるものです。

3. 「まだ頑張りきれていない点があるのではないか」への対処法

確かに、まだできることがあるかもしれません。一度やれることを整理してみて、撤退基準として設定した日まで死ぬ気で頑張ってみることで後悔なく転職を考えられることもあるかもしれません。

「今の会社でできないなら他社でもできない」という考えは、大きな誤解です。環境が変わることで、あなたの可能性も大きく広がるかもしれません。生命保険業界では「どこで、誰と働くのか」はもしかするとあなたが考えている以上に大事なファクターです。また会社のマーケティング方針、商品、提案手法のトレーニングなどを受けることで劇的に売上やお客様との関係性が変わることがあります。転職先は現職の延長線上にあるものではなく、パラダイム転換になることがあります。そのため、「今の会社でできないなら他社でもできない」という考え方で人生を棒に降るのはとてももったいない事です。

4. 「転職してもう一度頑張る自信がない」への対処法

新しい挑戦に不安を感じるのは当然です。しかし、考えてみてください。あなたはこれまで多くの困難を乗り越えてきたはずです。その経験は、必ず新しい環境でも活きてきます。またいずれにしても人生や仕事は頑張り続けないといけないものです。

また、環境が変わることで、新たなモチベーションが湧いてくることもあります。うまくいっている人と一緒に働くことで、自分も成長できる可能性が高まります。「頑張れる」と思える環境を探すこと、この人と一緒に働くなら自分は変われるかもしれないと思える人を探すことも、転職活動の大きな目的の一つになり得ます。あなたが思っている以上に、世の中には信頼できる人、良い出会いがある可能性は十分にあります。

5. 「マネージャーとの関係を断ち切れない」への対処法

上司との良好な関係は大切です。しかし、それが転職の障害になってはいけません。勇気を出して、退職の意思を伝えてみましょう。多くの場合、「退職します」と言い続ければ問題なく退職はできます。

本当にあなたのことを考えてくれている上司なら、あなたの決断を尊重してくれるはずです。「この会社にいるあなた」ではなく、「あなたの人生」を応援してくれるはずです。

筆者の経験でも、一度は引き留められましたが、最終的には上司が背中を押してくれました。今でもその上司とは良好な関係を保っています。真の信頼関係は、会社の枠を超えて続くものなのです。

6 「家族にどう伝えれば良いか悩む」への対処法

家族に転職の意思を伝えるポイントは以下のようなポイントを「具体的に伝えること」です。

  1. 転職先はどのような会社か、現職と何が違うのか
  2. 転職後はどのように頑張っていくつもりか
  3. 実際に転職してうまくいった人の例
  4. 転職先の平均年収などの具体的な数字
  5. 転職によってどのように家族を幸せにしたいか

具体的に伝えることは非常に重要です。「なんとなく伝わっているだろう」と考えても相手には何も伝わっていないことは多く、それが不安を増殖させる原因にもなります。転職の計画や成功確率、想いを具体的にしっかり伝えることがとても重要です。

家族はあなたの幸せを第一に考えてくれているはずです。あなたの思いをしっかりと伝えれば、きっと理解し、応援してくれるでしょう。

7.「この会社じゃなきゃ続ける意味がないと思っている」への対処法

確かに、今の会社や同僚への愛着は大切です。しかし、その会社の理念や価値観に共感しているのであれば、それを自分の中に取り込んで、別の場所でも実践することができるのです。

まずは、他の会社の話を聞いてみることから始めてみてはいかがでしょうか。情報収集をすることで、新たな可能性に気づくかもしれません。「この会社でなければ」という思い込みから解放されることで、より広い視野でキャリアを考えられるようになるでしょう。

               
転職を躊躇う理由 気持ちが楽になる対処方法
1 お客様を裏切ることになる お客様もあなたを応援している
2 保険金をお届けできない 退職してもお客様のフォローは可能
3 まだ頑張りきれていない 撤退基準設定、それまで頑張る
4 もう一度頑張れるか自信がない 環境や出会う人を変えてみる
5 マネージャーとの関係 いい上司ならあなたの人生を応援
6 家族を困らせてしまう 具体的に成長イメージを伝える
7 この会社じゃなきゃイヤだ 視野を広げてみると気づきがある

7. まとめ:早めの行動と前向きな姿勢が大切

ここまで、生命保険営業の方々が転職をためらう理由と、その対処法について見てきました。最後に、いくつかのポイントをお伝えしたいと思います。

  1. 早めの行動を
  2. 「このままじゃまずいな」と感じ始めたら、できるだけ早い段階で情報収集や相談を始めましょう。借金を重ねたり、メンタルを壊したりしてからでは、選択肢が狭まってしまいます。
  3. メンタルヘルスに注意を
  4. 仕事のストレスで心身の健康を害してしまっては元も子もありません。自分の健康状態にも十分注意を払いましょう。
  5. 前向きな姿勢で
  6. 転職は「逃げ出す」ことではありません。新たなチャレンジであり、キャリアアップの機会でもあるのです。前向きな気持ちで臨みましょう。
  7. 自分らしさを大切に
  8. どんな選択をするにしても、最終的には「自分らしく生きる」ことが大切です。他人の目や世間体にとらわれすぎずに、自分の心に正直に向き合いましょう。

生命保険営業の仕事は、人々の人生に寄り添い、大切な家族や資産を守る素晴らしい仕事です。だからこそ、あなた自身が充実した人生を送ることが大切なのです。今回お伝えした内容が、皆さんのキャリアを考える上でのヒントになれば幸いです。

自分らしいキャリアを歩んでいくために、一歩踏み出す勇気を持ちましょう。きっと、新しい扉が開かれているはずです。皆さんの幸せな未来を心からお祈りしています。

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FP Wanted!編集部

コラムを書いた人

FP Wanted!編集部

MBA (経営管理修士) / 宅建士 / FP2級

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