なぜファイナンシャルプランナー(FP)には生命保険業界の出身者が多いのか、4つの理由をFP業界特化型転職アドバイザーが解説
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1. はじめに:ファイナンシャルプランナー(FP)には生命保険業界出身者が多い
皆さん、こんにちは。「ファイナンシャルプランナー(FP)」という職業をご存知でしょうか?最近では、テレビや雑誌でFPの方が家計相談をしている姿をよく目にするようになりました。そんなFPの方々、実は生命保険業界出身の方が多いということをご存知でしたか?
「えっ、本当?なぜ生命保険業界なの?」と思われた方も多いのではないでしょうか。確かに、一見するとファイナンシャルプランナー(FP)と生命保険はそれほど関連がないように思えるかもしれません。でも実は、FPと生命保険業界には深い関係があるんです。
今回は、なぜファイナンシャルプランナー(FP)には生命保険業界出身者が多いのか、その理由について詳しく解説していきます。これから生命保険の仕事に就こうと考えている方、あるいはファイナンシャルプランナー(FP)を目指している方にとって、きっと参考になる情報がたくさんあると思います。それでは、一緒に見ていきましょう。
尚、未経験からFPを目指す方にFPの仕事について、下記コラムでまとめていますのでご参照ください。
【未経験でFP志望の方へ】ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事のやりがいや収入、成功する秘訣などをご紹介2. ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事内容とは
まずは、ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事内容について簡単におさらいしておきましょう。ファイナンシャルプランナー(FP)とは、個人や法人のお客様に対して、資産運用や生命保険、税金、不動産など、お金に関する幅広い分野のアドバイスを行う専門家のことです。
具体的には、以下のような業務を行っています。
- ライフプランの作成と提案
- 資産運用のアドバイス
- 生命保険の見直しと提案
- 住宅ローンや教育資金の相談
- 相続対策や事業承継の支援
これらの業務を通じて、お客様の人生における様々な金銭的な課題や目標の達成をサポートしているのです。
ファイナンシャルプランナー(FP)に求められるスキルは多岐にわたります。金融や生命保険、税制などの専門知識はもちろんのこと、お客様の話をしっかりと聞き、ニーズを引き出すコミュニケーション能力も重要です。また、複雑な金融商品や制度をわかりやすく説明する力も必要不可欠です。
これだけ見ると、「生命保険の知識だけでは足りないのでは?」と思われるかもしれません。確かにその通りなのですが、実は生命保険の知識が、ファイナンシャルプランナー(FP)の業務の基礎となる重要な要素なんです。その理由は後ほど詳しく説明しますね。
3. ファイナンシャルプランナー(FP)として活躍する人々のバックグラウンド
ファイナンシャルプランナー(FP)として活躍している方々のバックグラウンドは実に多様です。銀行や証券会社、不動産会社出身の方もいれば、一般企業で働いていた方や、主婦の方など、様々な経歴を持つ人がファイナンシャルプランナー(FP)として新たなキャリアをスタートさせています。
しかし、その中でも特に目立つのが生命保険業界出身者です。私の経験上、ファイナンシャルプランナー(FP)の方々の中で生命保険業界出身者は全体の6割以上を占めているのではないでしょうか。これは決して偶然ではありません。
もちろん、未経験からいきなりFP会社に就職する方もいます。しかし、そういった方々も、FPとして活躍していくためには、生命保険の知識やスキルを習得する必要があるのです。
では、なぜこれほどまでに生命保険業界出身者がファイナンシャルプランナー(FP)に多いのでしょうか?その理由を、次の4つのポイントから詳しく見ていきましょう。
4. ファイナンシャルプランナー(FP)に生命保険業界出身者が多い理由
1. 生命保険の知識とスキルの必要性
ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事を行う上で、生命保険の知識やスキルは必須と言っても過言ではありません。なぜでしょうか?それは、お金の計画や将来の人生設計を行う上で、リスクマネジメントの考え方が不可欠だからです。
私たちの人生には、常に予期せぬリスクが潜んでいます。病気やケガ、失業、そして最悪の場合、死亡というリスクもあります。病気でなかなか仕事もできず、それでも生活費や医療費はかかる....実際に世の中にはこのような方々もおられます。これらのリスクに対して適切な備えをしないまま人生設計を行っても、それは砂上の楼閣にすぎません。そう、資金計画(ライフプラン)を作成する上で、リスクマネジメントをどれだけ行うのか、という点はお客様がどんなことがあっても幸せな人生を全うする上で重要な要因なのです。
生命保険は、まさに人生のリスクマネジメントとして機能します。例えば、若いご夫婦が住宅ローンを組む際、万が一の時のために生命生命保険に加入することで、残された家族の生活を守ることができます。また、医療生命保険に加入することで、突然の入院や手術に伴う経済的負担を軽減することができるのです。老後に様々な病気で入退院を繰り返しても、若い時から加入していた医療生命保険から毎回給付があるので老後の資産を無駄に取り崩さなくて良いという声も聞きます。
生命保険業界出身者は、このようなリスクマネジメントの考え方を身につけています。お客様の人生における様々なリスクを想定し、それに対する適切な備えを提案することができるのです。これは、ファイナンシャルプランナー(FP)として広い視野を持ってお客様に提案をする上で非常に大きなアドバンテージとなります。
皆さんも、自分の人生設計を考える際に、リスクについて考えたことはありますか?もしまだであれば、ぜひ一度、自分や家族に起こり得るリスクについて考えてみてください。耳辺りの良い話ばかりではなく、リスクマネジメントのこともお客様にしっかり伝えられてこそ一流のファイナンシャルプランナー(FP)と言えます。
2. 生命保険の幅広い活用フィールド
ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事をする上で、生命保険が活用されるフィールドは驚くほど広いのです。多くの方が思い浮かべるのは、死亡保障や医療生命保険といった個人向けの生命保険商品かもしれません。しかし、実際にはそれだけではありません。
例えば、相続税対策として生命保険を活用することがあります。相続税の課税対象となる財産の中に、死亡生命保険金があると非課税枠が増えます。また満期まで元本が積立額を下回るという積立生命保険の機能を逆に活用することで相続税対策ができます。そのため、相続税の支払いに充てる資金を生命保険で準備することで、相続人の負担を軽減することができるのです。実際のところ相続税対策というと土地にマンションを建てることをイメージされる方が多いのですが、そんなに面倒なことをしなくても、生命保険で同じようなことができるのです。
また、企業における退職金の運用にも生命保険が活用されます。従業員の退職金を生命保険を使って積み立てることで、企業は計画的な資金準備ができるとともに、税制面でもメリットを得ることができます。
さらに、法人の福利厚生制度としても生命保険は重要な役割を果たしています。従業員やその家族の保障を会社が提供することで、従業員の安心感を高め、優秀な人材の確保・定着にもつながるのです。
教育資金でも生命保険はよく活用されます。最近はNISAなども流行っていますが、教育資金のように”確実に必要なお金”を全て株式で運用するのは、ややリスクが高いので、教育資金で生命保険を活用することはいまだに底堅い需要があります。
このように、生命保険は個人の生活保障から企業の経営戦略まで、幅広いフィールドで活用されています。生命保険業界出身者は、これらの多様な活用方法を熟知しています。そのため、ファイナンシャルプランナー(FP)として活躍する際に、お客様のニーズに応じた幅広い提案ができるのです。
3. ライフプラン作成ができる
生命保険業界出身者がファイナンシャルプランナー(FP)として活躍できる大きな理由の一つに、ライフプラン作成のスキルがあります。生命保険の営業では、お客様の人生設計に基づいて生命保険設計を行うことが一般的です。そのため、生命保険業界で働く人は、ライフプラン作成のスキルを自然と身につけていくのです。
一方、不動産業界や証券業界では、どちらかというと「商品ありき」の営業スタイルが多いように思います。例えば、「この物件はいかがですか?」「この銘柄をお勧めします」といった具合です。もちろん、お客様のニーズを聞くことはありますが、ライフプラン全体を見据えた提案までは行わないことが多いのです。
これに対して、生命保険は目に見えない商品です。またお客様の人生に寄り添った提案が必要です。そのため、お客様に必要性を理解してもらうためには、お客様の人生をイメージしてもらい、将来にわたるお金の流れを「見える化」する必要があります。つまり、ライフプランを作成しながら、そこに潜むリスクや必要な保障、貯蓄について一緒に考えていくのです。
このプロセスは、まさにファイナンシャルプランナー(FP)の仕事そのものと言えます。生命保険業界出身者は、この「お客様と一緒にライフプランを考える」というスキルを既に持っているのです。そのため、ファイナンシャルプランナー(FP)への転身がスムーズに行えるのです。
ただし、ここで注意したいのは、生命保険業界出身者だけがファイナンシャルプランナー(FP)に向いているわけではないということです。証券や不動産業界出身者、さらには全く異なる業界出身の方でも、それぞれの経験を活かしてファイナンシャルプランナー(FP)として活躍することができます。大切なのは、自分の強みを活かしつつ、足りない部分を学んでいく姿勢です。
例えば、証券業界出身の方であれば、投資に関する深い知識を活かしつつ、生命保険や不動産についての知識を補強していけばいいのです。また、全く異なる業界から転身する場合でも、ライフプラン作成のスキルはトレーニングを積むことで身につけることができます。
皆さんも、自分の経験や強みを振り返ってみてください。そこにはきっと、ファイナンシャルプランナー(FP)として活かせる要素が隠れているはずです。
4.顧客志向の高い人が元々多い
生命保険営業という職業は、一般的に華やかなイメージや社会的なステータスが高いとは言えない職種かもしれません。しかし、この職業を選ぶ人々の多くは、顧客志向が非常に高く、お客様想いの人が多いという特徴があります。この特徴や志向はファイナンシャルプランナー(FP)と完全に一致します。
他の金融関連の職業と比較すると、その違いが際立ちます。例えば、不動産業界に入る人々は多くの場合、家や土地への興味が動機となっている傾向が強いです。また、証券会社や銀行に就職する人々は、そのビジネスの洗練されたイメージやステータスに惹かれることが少なくありません。
一方、生命保険営業になった人々の多くは、人々の生活を守り、支える仕事に携わりたいという強い願望を持って入社しているケースが多いです。彼らは、お客様の人生における重要な局面で、適切なアドバイスと支援を提供することに喜びを見出しています。生命保険という商品を通じて、お客様の将来の安心と安全を確保することが、彼らの使命感となっているのです。
生命保険営業の仕事は、常に顧客の立場に立って考え、行動することが求められます。そのため、この職業を選ぶ人々は、高い共感性と顧客サービス精神を持っていることが多いのです。彼らは、お客様の信頼されるパートナーとなることを目指しています。
このような顧客志向の高さと他者への貢献意識が、生命保険営業という職業の特徴であり、ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事と共通する点が多いのです。
5. 結論:ファイナンシャルプランナー(FP)と生命保険業界の相性の良さ
ここまで見てきたように、生命保険の話ができないとファイナンシャルプランナー(FP)の仕事は成り立ちません。そのため、生命保険業界での経験は、ファイナンシャルプランナー(FP)になるための非常に良いキャリアステップとなるのです。
しかし、繰り返しになりますが、これは決して生命保険業界出身者だけがファイナンシャルプランナー(FP)になれるということではありません。証券や不動産業界出身者、さらには全く異なる業界からの転身者も、それぞれの強みを活かしてファイナンシャルプランナー(FP)として活躍することができます。
大切なのは、自分の強みを活かしつつ、足りない部分を補っていく姿勢です。生命保険業界出身のファイナンシャルプランナー(FP)も、不動産や証券の知識をさらに深めていく必要があります。同様に、他業界出身のファイナンシャルプランナー(FP)も、生命保険やリスクマネジメントの知識を身につけていく必要があるのです。
ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事は、お客様の人生に寄り添い、より豊かな人生を送るためのサポートをする、やりがいのある仕事です。そのためには、幅広い知識と、お客様の立場に立って考える姿勢が欠かせません。
ファイナンシャルプランナー(FP)という職業は、人々の人生を豊かにする、とてもやりがいのある仕事です。皆さんの中から、多くの素晴らしいファイナンシャルプランナー(FP)が誕生することを心から願っています。
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