リーズのお客様にNISAの相談をされたら、FPとしてどのように回答するのがベスト?成功者の例からご紹介
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このコラムの内容
1. リーズでのFP相談でNISAの質問は増えている
皆さま、こんにちは。ファイナンシャルプランナー(FP)として日々お客様と向き合う中で、こんな経験はありませんか?「本来は保険や証券の提案をしたいけれど、お客様からNISAやiDeCoの相談を受けてしまった…」。最近、リーズや業務提携案件でもこのような状況が増えているのではないでしょうか。
私たちファイナンシャルプランナー(FP)は、お客様のライフプランに合わせた最適な商品を提案したいと考えています。しかし、実際にはお客様の関心がNISAやiDeCoに向いていることが多く、ギャップを感じることがあります。このギャップをどのように埋めていくべきか、悩まれている方も多いのではないでしょうか。
※リーズ案件のメリットやデメリットをこちらのコラムでまとめていますのでご参照ください。
FP会社や生命保険代理店で活用される業務提携案件やリーズとは何か。代表的なものやそのメリット・デメリットをご紹介
NISAやiDeCoへの関心の高まり
近年、NISAやiDeCoへの関心が急速に高まっています。テレビや新聞、SNSなどで頻繁に取り上げられ、「やらなきゃ損」という風潮さえ生まれています。そのため、お客様から「NISAやiDeCoについて教えてほしい」「自分の運用方法は正しいのか確認したい」といった相談が増えているのです。
FPとしての対応の重要性
このような状況下で、私たちFPはどのように対応すべきでしょうか。お客様の関心に寄り添いつつ、お客様も気づいていない本当に必要な提案をしていくにはどうすればよいのでしょうか。今回は、この課題に対する効果的なアプローチ方法をご紹介します。
2. NISAやiDeCoの現状
まずは、NISAとiDeCoの現状について、具体的な数字を交えながら見ていきましょう。
加入者数/加入額/加入理由など
NISAの口座数は、日本証券業協会「2024年度 NISA口座開設・利用状況調査結果」(2024年5月15日発表)によると2024年3月末時点で約1,920万口座に達しています。これは、日本の成人人口の約18%に相当します。特に、2024年からスタートした新NISA制度により、口座開設数が大幅に増加しました。
一方、iDeCoの加入者数も着実に増加しており、厚生労働省「確定拠出年金の施行状況について」(2024年5月1日更新)によると2024年3月末時点で約240万人に達しています。特に、20代、30代の若年層の加入が増えている傾向にあります。
NISAとiDeCoが人気を集めている理由としては、以下のようなポイントが挙げられます。
- 税制優遇措置
- 少額から始められる手軽さ
- 将来への不安(年金問題など)への対策
- 金融リテラシー向上への意識の高まり
NISAの場合、金融庁の「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査(2023年12月末時点)」によると2023年の年間平均買付額は約54万円となっています。一方、iDeCoの平均掛金額は厚生労働省の「確定拠出年金の施行状況(2024年3月末時点速報値)」によると、月額約1.8万円程度です。これらの数字から、多くの人が着実に資産形成を進めようとしている様子がうかがえます。
関連書籍の出版状況
NISAやiDeCoに関する書籍も数多く出版されています。大手オンライン書店で「NISA」で検索すると500冊以上、「iDeCo」で検索すると300冊以上がヒットします。これらの本の多くが、初心者向けの解説書や運用のコツを紹介するものとなっており、多くの人々が情報を求めていることがわかります。またSNSでもNISAに関する情報が溢れていますね。
このような状況を踏まえると、お客様がNISAやiDeCoに関心を持つのは当然のことと言えるでしょう。では、私たちFPはこのようなお客様にどのように接するべきでしょうか。次のセクションで、具体的なアプローチ方法をご紹介します。
3. FPとしてのリーズ顧客へのNISA相談への具体的アプローチ
まず大切なのは、お客様の気持ちに寄り添う姿勢です。NISAやiDeCoについて相談されたときこそ、お客様との信頼関係を築くチャンスだとむしろ前向きに捉えましょう。「なぜNISAやiDeCoに興味を持たれたのですか?」と優しく問いかけることから始めましょう。
多くのお客様は、漠然とした不安や悩みを抱えています。「将来の資金が足りるだろうか」「正しい投資の方法がわからない」など、様々な思いがあるはずです。これらの不安や悩みを解決することが、私たちFPの役割だと心に留めておきましょう。
それでは、具体的なアプローチ方法を5つのステップでご紹介します。
(1)現状を肯定する
まず大切なのは、お客様の現状の選択を肯定することです。「NISAやiDeCoに興味を持たれたのは素晴らしいことですね」と伝えましょう。なぜでしょうか?それは、お客様が自分の将来に向けて行動を起こしたからです。この前向きな姿勢を褒めることで、お客様は安心し、さらに話を聞いてくれる態勢になります。
否定的な言葉は避けましょう。「それよりも○○の方がいいのに」といった言葉は、お客様の自尊心を傷つけかねません。まずは、お客様の選択を尊重する姿勢を示すことが重要です。
(2)加入理由の把握
次に、NISAやiDeCoに加入した(または興味を持った)理由をしっかり聞き出しましょう。「NISAやiDeCoのどんなところに魅力を感じましたか?」と質問してみてください。
多くの場合、以下のような回答が返ってくるでしょう。
- 「友人や同僚が始めていたから」
- 「テレビで紹介されていたから」
- 「将来が不安だから何かしなければと思って」
- 「税金がかからないと聞いて」
これらの回答から、お客様の金融知識レベルや、真の悩みが見えてくるはずです。
(3)現在の思いや不安の確認
ここで重要なのは、現在の思いや不安を丁寧に聞き出すことです。以下のような質問を投げかけてみましょう。
- 「NISAやiDeCoを始めて(または検討して)みて、どんな不安がありますか?」
- 「今の資産運用に満足していますか?」
- 「将来のお金について、具体的にどんなことが心配ですか?」
これらの質問を通じて、お客様の真のニーズが見えてくるはずです。多くの場合、「本当にこれで良いのか不安」「プロに確認してもらいたい」という思いがあるものです。
(4) NISAとiDeCoのポイントをレクチャー
お客様の理解度に応じて、NISAとiDeCoのポイントを簡潔に説明しましょう。ここでのポイントは、難しい専門用語を避け、わかりやすい言葉で伝えることです。ほとんどのお客様がNISAやIdeCoについてしっかり理解せずに初めているケースが多いので、うまくいく方法をサポートしてあげることが信頼獲得に繋がります。
例えば、以下のような点を押さえると良いでしょう。
- NISAとiDeCoの税制優遇の仕組み
- 資産運用の基本的な考え方(分散投資、長期投資の重要性など)
- ファンドの選び方のポイント
- ドルコスト平均法の活用方法
これらの説明を通じて、お客様に「知らなかったことが聞けた」「この話を聞いておいてよかった」と思っていただけるかが勝負です。そのため、ファイナンシャルプランナー(FPと)してもNISAやIdeCoを実際にやってみる、詳しくなっておくことは重要です。
(5)総合的な資金計画の提案
最後に、NISAやiDeCoを含めた総合的な資金計画の提案に興味があるかを確認しましょう。ここでのポイントは、押し付けにならないよう、お客様の反応を見ながら慎重に進めることです。
例えば、こんな風に切り出してみてはいかがでしょうか。
「NISAやiDeCoは素晴らしい制度ですが、これらを最大限活用するには、ご家族全体の資金計画を立てることが大切です。もし興味があれば、ライフプラン全体を見直すお手伝いもさせていただけますが、いかがでしょうか?計画を立てるかどうかで将来数100万円の差が出るものです。」
「人生何があるのか分からないので、病気になったなど万が一の時にも対応できるプランにしてあるかどうかはプロのFPとして気になります。もしよかったら一度チェックさせてもらえますか」
ここまでの相談プロセスを通して、お客様が「この人なら信頼できる」「この人の話は聞くに値する」と感じていてくれるなら次のステップに進めることができるでしょう。ポイントははじめに記載した通り、お客様の関心があることについて、お客様に寄り添って話を聞き、足りない部分を補い、さらにFPとして価値のある話ができて信頼を掴めるかどうか、なのです。
4. 成功事例の紹介
それでは、このようなアプローチで成功した事例をご紹介しましょう。
ケーススタディ1:信頼関係構築からの成功
Aさん(35歳、女性)は、友人の勧めでNISAを始めたものの、「本当にこれで良いのか」という不安を抱えていました。FPのBさんは、Aさんの話をじっくり聞き、現状を肯定的に評価。その上で、NISAの仕組みや基本的な投資の考え方をわかりやすく説明しました。
Aさんは、Bさんの丁寧な対応に安心感を覚え、「実は、老後の資金も心配で…」と本音を打ち明けました。これをきっかけに、Bさんは退職金の運用や保険の見直しなど、総合的なファイナンシャルプランニングを提案。結果として、Aさんの長期的な資産形成のサポートを任せてもらえることになりました。
このケースでは、NISAの相談をきっかけに信頼関係を構築し、より包括的なサービス提供につなげることができました。
ケーススタディ2:ニーズ発掘からの提案成功
Cさん(42歳、男性)は、iDeCoに加入したものの、「もっと効率的な資産運用の方法はないか」と考えていました。FPのDさんは、Cさんの投資に対する考え方や、家族構成、将来の目標などをヒアリング。その結果、Cさんには「子どもの教育資金の確保」という具体的なニーズがあることがわかりました。
Dさんは、iDeCoだけでなく、学資保険や投資信託を組み合わせた総合的な資産運用プランを提案。Cさんの長期的な目標に沿った具体的な提案に、Cさんは大変満足し、継続的なアドバイスを求めるようになりました。
このケースでは、表面的なニーズ(iDeCoの相談)の背景にある真のニーズ(子どもの教育資金)を掘り起こすことで、より価値の高い提案につなげることができました。
5. まとめ:リーズ顧客へのFPとしての価値提供
お客様の立場に立つことの重要性
NISAやiDeCoの相談は、私たちFPにとって大きなチャンスです。お客様の立場に立ち、真摯に耳を傾けることで、真のニーズを把握し、適切な提案につなげることができます。
成功事例からわかるように、NISAやiDeCoの相談をきっかけに、長期的な信頼関係を築くことが可能です。そのためには、押し付けの提案ではなく、お客様の気持ちに寄り添い、段階的にアプローチしていくことが大切です。
NISAやiDeCoの知識を深めることは、私たちFPにとっても重要な成長の機会となります。これらの制度を理解し、お客様にわかりやすく説明できる能力を磨くことで、ファイナンシャルプランナー(FP)としての価値を高めることができるでしょう。
最後に、皆さまにお伝えしたいのは、NISAやiDeCoの相談は「困ったこと」ではなく、「チャンス」だということです。お客様の関心に寄り添いながら、より深い信頼関係を築き、総合的な資産形成のアドバイスにつなげていく。そんな姿勢で臨むことで、お客様の満足度向上と、ファイナンシャルプランナー(FP)としての自身の成長を同時に実現できるはずです。
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今回はお客様のNISAやIDeCoへの相談ニーズとFPの対応方法について記載しました。
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