
FP会社や保険代理店を自分で設立(起業)するか、会社に所属するか迷う人へ。求められる能力や仕事内容からその判断ポイントを解説
このコラムは分で読めます
このコラムの内容
ファイナンシャルプランナー(FP)や保険業界でキャリアを積んでいく中で「独立するか、どこかの会社に所属かどっちが良いのか」を迷う方、どうしたら良いか考えている方は一定数います。またこのコラムに辿り着いた方の中には将来的な独立や収入アップを視野にこれからFPや保険業にチャレンジすることを模索している方もいるでしょう。
特に実績を重ね、経験を積んでくると「自分の理想とするビジネスを形にしたい」「もっと自由に仕事がしたい」という思いが強くなってくるものです。一方で、「今の環境で十分なのでは?」「独立するリスクは見合うのか」という不安も出てきます。
このコラムでは、ファイナンシャルプランナー(FP)、保険業界で10年以上のキャリアカウンセリング経験を持つ筆者が、独立と所属、それぞれに向いている方の特徴や必要な能力について詳しくご説明していきます。
(参考コラム)保険代理店/FP会社を設立(起業/独立)したい方へ、その魅力や具体的な方法、転職との違い、注意点などをご紹介
1. FP会社・保険代理店として独立をするべき人
独立に向いている方には、いくつかの共通する特徴があります。
まず第一に、「自分でビジョンを掲げて経営したい」という強い意志を持っている方です。単にファイナンシャルプランナー(FP)や保険の仕事がしたいだけでなく、世の中に新しい価値を作り出していきたい、独自のビジネスモデルで会社を展開したいという思いがある方は、独立を視野に入れても良いでしょう。
また、経営者としての視点を持ちたい方も独立に向いています。特に、法人向けのビジネスを展開したい方は、自身が経営者となることで経営者の気持ちがより深く理解できるようになります。これは、法人営業において大きな強みとなります。
そして何より重要なのは、自己実現に対する強い意欲です。「この業界をこう変えていきたい」「こんな価値を提供したい」という明確なビジョンがある方は、独立という選択肢を真剣に検討する価値があります。
ただし、注意点もあります。単にFP業務や保険代理店業務を行うだけであれば、必ずしも独立する必要はありません。むしろ、既存の会社に所属することで、より効率的に業務を進められる可能性が高いのです。
2. FP会社/保険代理店経営者に求められる5つの能力
(1) 営業力
経営者になっても、特に創業期は自らが主力の営業マンとして動く必要があります。野球に例えるなら、エースで4番を務めながら、監督や走塁コーチまでこなすようなものです。
経営者だからといって営業から距離を置くことはできません。むしろ、会社の看板を背負って結果を出し続けることが求められます。そのため、安定した営業力は必須の条件となります。
(2) マネジメント能力
会社経営において、最も重要な能力の一つがマネジメント力です。一人で会社を運営するのであれば、むしろFP会社や保険代理店に所属する方が効率的かもしれません。
会社を設立する意義は、組織として成長し、より大きな価値を提供できる体制を作ることにあります。そのためには、人材の採用、育成、そして定着のための環境づくりが欠かせません。これらは決して容易なことではなく、時に多大な労力とストレス耐性が必要となります。
(3) マルチタスク実行能力
会社員と経営者の大きな違いの一つが、求められる業務の幅です。会社員であれば、与えられた役割に専念することができます。しかし経営者は、営業はもちろん、人事、労務、法務、マーケティング、総務など、あらゆる分野に目を配る必要があります。
一度に複数の課題に対応する能力、そして優先順位をつけて効率的に業務を進める能力が不可欠です。「考えることの量が違う」というのは、独立経営者がよく口にする言葉です。
(4) ビジネスモデル構築力
保険代理店やFP事務所は、正直なところどこも似たようなビジネスモデルになりがちです。しかし、そこに独自の価値を付加できなければ、独立する意味は薄れてしまいます。
- なぜその会社が存在する必要があるのか
- 他社とどこが違うのか
- お客様にどんな独自の価値を提供できるのか
これらの問いに明確に答えられるビジネスモデルを構築する力が求められます。
独自性や創造力が求められるでしょう。
(5) マーケティング能力
優秀な営業マンが必ずしも優秀な経営者になれるとは限りません。なぜなら、個人の営業力だけでは組織の成長には限界があるからです。
会社として持続的に成長していくためには、効果的なマーケティング戦略が不可欠です。お客様との接点をどのように作り、どのように信頼関係を構築していくのか。この仕組みづくりができなければ、社員の能力だけに依存する体制から抜け出すことはできません。

3. こんな人は独立よりもFP会社や保険代理店に所属した方が良い
(1) 営業に専念したい人
「お客様との関係づくりが何より楽しい」「営業の仕事に没頭したい」という方は、むしろ所属を選択した方が良い場合が多いです。なぜなら、経営者になると様々な雑務に時間を取られ、純粋な営業活動に費やせる時間が大幅に減少するからです。
営業のプロフェッショナルとして成長したい方は、良い環境の会社に所属し、営業活動に専念する方が、自己実現の近道となる可能性が高いでしょう。スペシャリスト、ゼネラリストのどちらを目指すのか、これはキャリアや人生を考える上で大事な選択となります。
(2) 副業なども考えている人
最近では、ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事と並行して、例えばコーチングやセミナー講師などの活動を行いたいという方も増えています。このような複数の活動を効率的に進めたい場合、会社経営との両立はやや難しいことがあるでしょう。
会社経営には想像以上の時間と労力が必要です。副業やパラレルキャリアを考えている方は、ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事は所属先を持ちながら、その他の活動を個人事業として展開する方が、効率的にキャリアを構築できる、売上をうまく立てられる可能性が高いでしょう。
(3) 人を採用していくつもりがない人
「マイペースで仕事がしたい」という理由で独立を考える方もいますが、実は多くのFP会社や保険代理店では、かなり自由な働き方が認められています。
会社経営の本質的な価値は、人を採用し、育成し、独自の組織文化やビジネスモデルを作り上げていくことにあります。もし人材採用や育成の意思がないのであれば、会社設立のメリットは大きく減少します。人を育成したりマネジメントすることが得意ではない、という方も同様の理由で独立は慎重に考えた方が良いです。
(4) お金目的の人
「独立すれば収入が増える」と考えがちですが、必ずしもそうとは限りません。むしろ、規模の大きなFP会社や保険代理店に所属した方が、効率的に収入を増やせる可能性があります。
例えば、ある程度の人数がいて規模があるFP会社や保険代理店の方が、保険会社からの手数料ランクが高い傾向があります。また、できるだけ報酬をFPに高く支払っている会社もたくさんあります。営業やマネージャーとして実績を上げることで、高い報酬を得られる会社も多く存在します。
なかなかそういう会社を見つけられない、という場合は当社への転職相談を活用してください。実際には世の中にはそうした会社はたくさん存在しています。
まとめ:FP会社や保険代理店として独立するかどうか

独立と所属、どちらが正解というわけではありません。大切なのは、自分の志向や能力、そして人生の優先順位を見極めることです。
独立を選ぶのであれば、単なる「独立願望」ではなく、明確なビジョンと、それを実現するための能力・準備が必要です。また、FP会社や保険代理店への所属を選ぶ場合も、自分の目指すキャリアに合った環境を持つ会社を慎重に選ぶことが重要です。
どちらを選ぶにせよ、お客様により良いサービスを提供し、業界の発展に貢献するという志は持ち続けたいものです。その上で、自分らしい働き方を実現できる選択をしていただければと思います。
FP会社/保険代理店への転職ならFP Wanted!を活用しよう
今回はFP会社や保険代理店として独立すべきかどうか、についてご説明しました。この業界での独立や転職をご検討の方はファイナンシャルプランナー(FP)転職をご検討の方はぜひご活用ください。保険代理店設立経験者として、代理店独立のカウンセリングも得意としています。
FP Wanted!はFP転職をサポートするための様々な機能を搭載!
1.求人検索
ファイナンシャルプランナーWanted!ではファイナンシャルプランナー(FP)/生命保険業界で自分により適した企業や求人を見つけることが可能です。大手求人サイトには掲載していない求人も多数あり、また業界特化型サイトならではの詳細な情報を掲載しています。FP Wanted!のおすすめポイント(強みや差別化ポイント)では、同じように見えるFP会社/生命保険代理店でもどのような違いがあるのかが良くわかります。求人検索はエリアや様々な条件で検索ができ、中にはカジュアル面談などに対応可能な会社もあります。FPから他業界への転職でも活用いただけます。
2.個別カウンセリング
ファイナンシャルプランナーWanted!ではファイナンシャルプランナー(FP)や生命保険業界の経験者、未経験者に向けてキャリアカウンセリングを全国で無料で実施しています。転職に迷う、これから転職を考えているが不安を感じる点がある方はカウンセリングを受けてみましょう。ファイナンシャルプランナー(FP)として、どのようにキャリアを積んでいくべきか、どうしたら成功に近づくか、FP経験のあるキャリアアドバイザーが丁寧に個別カウンセリングを行います。インターネットでは書けない業界事情やキャリアの考え方などをあなたの状況に合わせてお話しします。
強みはFP会社、保険代理店業界、また他業界転職のいずれに関しても独自の強いネットワークを持っている点です。会社の特徴とあなたの思考がマッチングしているかのアドバイスや、また内定獲得までの確率アップへの貢献が可能です。一人で転職サイトを使って転職活動を続けるより、心強いアドバイザーと一緒に転職活動を行うことはきっとプラスに働くでしょう。
例えば顧客開拓に自信がない方であれば、既存契約リストや業務提携案件など行き先のある会社、固定給与のある会社など、「よりストレスが少なく成功確率が高い」という条件で働ける会社を選定、ファイナンシャルプランナー(FP)業界でキャリアをスタートできる会社のご紹介も可能です。また当サイトには求人掲載のない非公開求人のご紹介も可能です。
3.セミナー参加
ファイナンシャルプランナーWanted!ではセミナーも随時開催しています。情報収集をすることはキャリアを考える上でも非常に重要です。そうした際にセミナー参加は大変役に立ちます。キャリアや転職を考える上で参考になる情報が得られたり、求人情報だけでは分からない企業の特徴や代表の思いや人柄なども分かります。
FP業界での求人マッチングがより行えるようになることで、FP業界に貢献したい、そしてその先にいるお客様や社会に貢献したい。そのような思いでサイト運営をしております。
ファイナンシャルプランナー(FP)や保険代理店への転職を検討されたい方はぜひファイナンシャルプランナーWanted!をご活用ください。
このコラムもおすすめです
-
50代からファイナンシャルプランナー(FP)に転職することは可能か。FP業界専門キャリアアドバイザーが解説
コラムを読む -
生命保険代理店の大型化は今後進んでいくのか? 中小保険代理店が生き残るための戦略とは?
コラムを読む -
【2025年版】販売手数料(コミッション)の高い生命保険代理店の一覧!クオリティボーナスとは?その仕組みや転職時の注意点について解説
コラムを読む -
生保のセールスレディの仕事はつらい?仕事の内容や大変な点、今後のキャリアについて考察
コラムを読む -
【2025年版】保険代理店に本当に強い転職エージェント4選。「業界特化型」「総合型」のメリット・デメリットも解説!
コラムを読む -
プルデンシャル生命への入社はやめておいた方が良い?R&C株式会社社員逮捕の件から考える、キャリアを考える上で知っておくべきこと
コラムを読む

ファイナンシャルプランナー・事務職・企画職として、
より充実したお仕事をするなら
日本初、ファイナンシャルプランナー特化型の求人・転職情報サイト
ファイナンシャルプランナーWanted!で活躍の場を広げよう!