はじめに

転職は人生の大きな決断です。特にファイナンシャルプランナー（FP）や生命保険代理店への転職は、自分自身のキャリアだけでなく、お客様の将来にも大きく関わる重要な仕事です。転職して本当に良いものなのか、何か失ってしまうものがないかなど多くの人が転職時には悩むものです。では、どのようなポイントを考えれば良いのでしょうか。

これまでの転職相談事例を元に筆者オススメの転職ポイントを6点紹介します。

1.FP会社や生命保険代理店への転職について

転職理由は何か

FP（ファイナンシャルプランナー）や生命保険代理店への転職を考える人は、もっと良い商品を提供したい、自身のスキルを極めたい、キャリアを専門的分野で発展させ報酬を上げたい、柔軟な働き方を求めている、といった理由が挙げられます。また、歩合制の会社で思ったほど給料が上がらない、見込み顧客開拓に疲れた、マネージャーとの人間関係、家族の反対など、現職から心機一転で転職にチャレンジする方も多くいます。

[参考記事] みんな何を考えて転職する？1社専属の生命保険会社からFP会社や生命保険代理店に転職した人の転職理由7選

どのくらいの期間で転職するか

転職の活動期間は求人情報の収集、応募準備、面接プロセス、入社準備などを含めて、３ヶ月前後が最も多く、長い方で半年程度が一般的です。

2.どのようにしてFP会社や生命保険会社に転職するのか

ここではFP業界/生命保険業界でどのような転職手段があるのか、転職する人はどのようにして転職するのかをご紹介します。

1.同僚の紹介

最も多いのは現職の元同僚(代理店に先に転職をした方)を通しての紹介。その理由は、代理店でのリクルーティングが行われていること、元同僚が転職をしてメリットを感じていることで「あなたもどう？」と紹介の声がかかります。

同僚からの紹介で転職先を決めることは、知ってる人が新しい職場にもいるという安心感があります。一方でその会社が同業他社と比べた場合に待遇や教育方針、集客力が強いのかが客観的には分からないというデメリットもございます。FP会社、生命保険代理店は同じように見せても上記にかなり違いがあることもあります。働いている人（転職を誘った同僚）やスカウト担当でさえ、自身の会社の特徴や他社との違いを理解していないことも多々あります。会社次第で、自分自身の特徴や強みを活かせるか、理想のワークスタイルや中長期的なキャリアビジョンとマッチしているのかはFPとして、また自分の人生において非常に重要な選択ですので、同僚の紹介というだけで会社選びをしてしまうことには危うさも伴います。

2.リクルーターからのスカウト

大手の生命保険代理店などは専属のリクルーターがいたり、多くの生命保険代理店ではプレーイングマネージャー（FPとして活動しながら採用や育成も行う）が存在します。自社の社員にならないか、というリクルート活動を行います。その会社の話しか聞けないですが、募集条件などの詳細まで聞ける、社内の人間だから分かる情報が得られるというメリットがあります。

3.求人サイトの活用

同僚の紹介以外での転職手段としては一般的な求人サイトなどを使うケースがあります。求人サイトに求人を掲載しているくらいなので、積極的に人材を募集している企業が分かります。また面接のプロセスを通してその会社を知ること、自分で複数社を登録して選考を進めることで、より自分にあった会社を見つけられることがメリットになります。一方で選考からエントリー、会社の情報収集などを全て自身で行う必要があることや、紹介者がいないため選考において自身の性格や能力を自分自身でPRして行くことが必要になります。またFP会社や生命保険代理店は上記1,2の採用手法が主流であり、広告掲載費がかかる大手求人サイトへ掲載をしていないため、よい求人に出会えないこともデメリットとしては挙げられます。

4.転職エージェントの活用

また転職エージェントを活用するという手段があります。転職エージェント活用のメリットは紹介先企業とのコネクションがある、自分に合った会社をアドバイスしてもらえるのでどの会社がマッチしそうなのか客観的に分かります。自分が今同僚からの紹介で受けている企業が本当に自分にマッチしているのか（もっと自分にとって良い会社はないのか）、その会社に行くリスクはないのかを教えてもらうという活用方法もあるでしょう。転職エージェントの活用においてはエージェント独自のコネクションやカウンセリング力、条件交渉力などが重要なポイントになってきます。

5.生命保険会社の代理店営業担当者からの紹介

また生命保険業界特有のリクルーティング手法として、生命保険会社の代理店担当の営業社員（生命保険代理店に自社の商品を販売してもらうために研修や商品案内、手続きのフォローなどを行う）が生命保険募集人のスカウト活動を行い、自分の担当する代理店に紹介するということを行っている生命保険会社があります。求人募集中のFP会社や生命保険代理店に候補者を紹介する、入社の手伝いをすることで自社の商品の取り扱いや販売を増やしてもらう目的があります。自分に合っている会社をオススメしてもらえたらよい機会にはなりますが、この手法で採用を増やしている生命保険代理店に入社すると、採用に関与した生命保険会社の販売ノルマがあるかもしれないことやその他の客観的なデメリットなどを確認することも忘れないことが重要です。

3.FP会社や代理店選びのポイント

FP転職専門の一つであるFP-Wantedがオススメする会社選びのポイント6点をみていきましょう。

1.代表の想いに共感できるか

まず大切なのは、その会社の代表者の理念や想いに共感できるかです。生命保険や金融の世界は、信頼と誠実さが命です。代表者の考え方が自分の価値観と合致しているかを考えることは、長期的に働く上で非常に重要です。

一社専属の生命保険会社の場合は社長の想いよりも会社の理念やブランドに共感できるかが会社選びの大きなポイントであることが多いですが、生命保険代理店では社長一人の個性や意見が会社に色濃く反映されているケースが多いです。これは会社の規模間関係なく生命保険代理店もFP会社も一代で築かれた会社である事が多く、代表の想いや考え方、働き方がその会社の文化になっているためです。従って代表の考え方によっても組織の作り方やメンバーの人柄がかなり異なります。面接時にはしっかり話をきいたほうがよいでしょう。

2.組織風土は自分に合っているか

職場の環境や雰囲気も重要なポイントです。自分が快適に、目標ややる気を持って、積極的に働ける環境かどうかを見極めることが大切です。また、尊敬や憧れを抱ける先輩や同僚、ロールモデルがいる環境は、モチベーションを保ち自身の成長を促進するための重要な要素です。例えば、売上をしっかり求めていく会社が合っているのか、個人の裁量で自由な活動内容やスケジュールが許される会社が合っているのか、上司がしっかりついてくれるチーム体制があることが良いのか、研鑽し合う社風なのかなど、自分に合った組織風土は転職先を選ぶ基準として大切なポイントです。

3.教育体制など、学べる体制はあるか

特に金融業界では、常に学び続ける姿勢が求められます。新しい知識やスキルを身につけるための教育体制が整っているかどうかは、キャリアアップのためにも重要です。

例えば、未経験や経験の浅い人でもしっかりトレーニングすることに自信がある会社もあれば、会社で準備している研修は生命保険会社などが提供してくれる商品研修や定期勉強会のみで、ほぼ実践的な研修はないという会社もあります。仮に経験やスキルが少ない状態にもかかわらず、報酬やその他の条件にに魅力を感じてトレーニングが充実していない会社に転職してしまうと、「条件が良くても売上があげられない」ミスマッチが発生してしまいます。

どの会社も「ウチには充実した研修がある」とは言います。具体的にどんな研修がどの程度あるのか、内容が自分にマッチしているのか等を確認することは必要でしょう。

4.待遇条件

給与や福利厚生、労働時間などの待遇条件も大切です。自分のライフスタイルや将来設計に合った条件の企業を選びましょう。注意点としてコミッション率が高く、提供案件も豊富にあり、経費などの自己負担の費用が低いというように全ての条件が完璧に揃った会社はありません。会社の生命保険代理店やFP会社それぞれの会社に強みや特徴があり、その反面デメリットもあるので、自分に合った待遇の会社を見つけることがポイントです。

例えば固定給のある会社、成果給の割合の高い会社、成果給の要素は強いが最低限の給料（20万円程度）は保障してくれるハイブリッド型などがございます。実はいろんなパターンがあります。

また報酬条件が良くても後から制度が改悪されるということもあるので、お金の面だけで会社選択をすることはあまりオススメできません。

5.会社提供案件の量や質

自己開拓だけでやっていく自信がない方は、会社で集客している案件があるか、ある場合どのような内容の案件であるのかも必ず確認すべきポイントです。集客方法や扱っている商品・サービスの種類も重要になります。会社がどのような手法で顧客を獲得しているか、また、どのような商品を扱っているかは、自分の専門性や興味に合致しているかどうかを考える上で重要な項目です。自社でインターネット集客をしている、協業先と提携している、ポスティングなどの集客ノウハウがある、あるいはそういったものは全くなく顧客開拓は各人に委ねている会社など、会社によっても案件の量や質が異なるのでしっかり確認しましょう。

1点注意点として、どのFP会社、生命保険代理店の採用担当者も「当社には社員に提供できる案件はありますよ」と説明を行うものですが、会社によっても案件の質や量がかなり異なることもあるので、どんな案件かという中身まで確認することをオススメします。

6.定年有無やキャリアプランとの整合性

最後に、その会社に所属することで自分がどのように成長できるかを考えてみましょう。合わせて定年退職の有無なども確認しておくとよいでしょう。自分のキャリアプランや人生の目標に合わせて、長期的な視点での成長が期待できるかどうかを見極めることが大切です。その会社で働きながらお客様に貢献し、信頼され、また家族と幸せな生活を送るイメージができるかどうかという点はとても大事になってきます。上記で記述したような情報を加味しながら、最後は自分の想いや直感に正直に問いかけてみましょう。

[参考記事] 一社専属の生命保険会社を辞めて生命保険代理店やFP会社に転職するためのポイントは？タイミング、注意点、おすすめの転職方法をご紹介

生命保険営業/FPとしてより成功するために

生命保険業界/FP業界において従事する方がミスマッチがなく、長く快適に働ける環境を見つけられることは私たちファイナンシャル・プランナーWanted!の大きな願いの1つです。1人でも多くの方が悔いがなく、よい会社選びができることをお祈りしております。

転職を考えている、少し迷っている、スカウトを受けているが客観的に判断できない、というような状況にある方はぜひファイナンシャル・プランナーWanted!もご活用ください。

FP Wanted!はFP会社/生命保険代理店転職をサポートするための様々な機能を搭載！

1.求人検索

ファイナンシャルプランナーWanted！ではファイナンシャルプランナー（FP）/生命保険業界で自分により適した企業や求人を見つけることが可能です。大手求人サイトには掲載していない求人も多数あり、また業界特化型サイトならではの詳細な情報を掲載しています。FP Wanted！のおすすめポイント（強みや差別化ポイント）では、同じように見えるFP会社/生命保険代理店でもどのような違いがあるのかが良くわかります。求人検索はエリアや様々な条件で検索ができ、中にはカジュアル面談などに対応可能な会社もあります。

2.個別カウンセリング

ファイナンシャルプランナーWanted！ではファイナンシャルプランナー（FP）や生命保険業界の経験者、未経験者に向けてキャリアカウンセリングを全国で無料で実施しています。転職に迷う、これから転職を考えているが不安を感じる点がある方はカウンセリングを受けてみましょう。ファイナンシャルプランナー（FP）や生保営業マンとして、どのようにキャリアを積んでいくべきか、どうしたら成功に近づくか、FP経験のあるキャリアアドバイザーが丁寧に個別カウンセリングを行います。インターネットでは書けない業界事情やキャリアの考え方などをあなたの状況に合わせてお話しします。

強みはFP会社、保険代理店業界、また他業界転職のいずれに関しても独自の強いネットワークを持っている点です。会社の特徴とあなたの思考がマッチングしているかのアドバイスや、また内定獲得までの確率アップへの貢献が可能です。一人で転職サイトを使って転職活動を続けるより、心強いアドバイザーと一緒に転職活動を行うことはきっとプラスに働くでしょう。

例えば顧客開拓に自信がない方であれば、既存契約リストや業務提携案件など行き先のある会社、固定給与のある会社など、「よりストレスが少なく成功確率が高い」という条件で働ける会社を選定、ファイナンシャルプランナー（FP）業界でキャリアをスタートできる会社のご紹介も可能です。当サイトに掲載のない非公開求人も数多くあり、その中からあなたに合う求人のご紹介も可能です。

3.セミナー参加

ファイナンシャルプランナーWanted！ではセミナーも随時開催しています。情報収集をすることはキャリアを考える上でも非常に重要です。そうした際にセミナー参加は大変役に立ちます。キャリアプランや転職を考える上で参考になる情報が得られたり、セミナー参加を通して求人情報だけでは分からない企業の特徴や代表の思いや人柄なども分かります。

ファイナンシャルプランナー（FP）の会社、生命保険代理店への求人マッチングがより行えるようになることで、この業界に貢献したい、そしてその先にいるお客様や社会に貢献したい。そのような思いでサイト運営をしております。

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