はじめに

皆さん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーWanted!を運営する株式会社FPW代表取締役の吉村将成です。

本日は、なぜ私がファイナンシャルプランナー(FP)及び保険業界のキャリアコンサルタント、転職エージェントを始めたのか、そのきっかけや思いについてお話しさせていただきます。

1. FP転職業界で仕事を始めた理由

端的に申し上げると、この業界でのミスマッチをなくし、生き生きと働く人を増やしたいと思ったからです。

FP業界や生命保険業界は、人の人生や幸せに関わる大切な職業であり、やりがいのある環境だと考えています。そこで働く人たちにとっても幸せに自己実現ができる環境を作りたいという強い思いがありました。

しかし、実際には退職率も高く、人生に行き詰まる人も出てくるような業界構造もあります。そこには後述する職場環境のミスマッチの発生やスキルアップの機会が多くないことが大きく起因していると考えています。

この状況を変えていくことは、業界にとって大きな貢献になると考えています。
さらに、その先にいるお客様のことを考えると、日本の金融サービスをよりハイレベルなものにしていくことにつながると信じています。

2. FP転職業界での仕事のやりがい

端的に、転職の支援をさせていただいた方から感謝されることが、最大のやりがいです。

例えば、

• 「あの時吉村さんがこの会社をお勧めしてくれたから、今の私があります」と涙ながらに感謝を伝えられたこと


• 「吉村さんに私の性格や想いも踏まえるとこの会社がいいんじゃないかと後押ししてもらったことが入社の決め手になりましたけど、この会社を選んで本当によかったです」と言っていただけたこと

職場の選択は、人生を左右する重要な決断です。サポートさせていただいた方が計画通りのキャリアプランを実行できたり、思いが実現できたり、生活が豊かになったりするのを見ると、この仕事を続けていく意義を感じます。

3. 私の経歴

では少し時を遡り、今の仕事を始めるまでの道のりについて記載させていただきます。興味のある方は読んでください(笑)。

新卒1社目は、法人向けの不動産コンサルティングを行う外資系企業でした。ニューヨーク証券取引所に上場しており、今NISAなどでも話題のS&P500の認定銘柄になるような企業です。

私はその中で具体的に以下のような業務を担当しました。

• 大手企業の移転プロジェクトマネジメント
• 事務所や店舗の不動産仲介業務

2年間法人営業を学んだ後、人事部に移動し、

• 新卒や中途の採用
• 各種の研修業務

を担当しました。その後、経営企画部や事業部の企画室に異動し、よりビジネスの現場に近いところで働きました。

FP業界に入るきっかけ

30歳前後の頃、経営企画部で自分が立案したデータマーケティング施策がヒットし、次第に次のようなことを考えるようになりました。

• もっと大きな仕事がしたい
• 自分自身でビジネスを動かしていきたい

しかし、大手企業であったため、30歳の私が自分で意思決定などができるマネージャーのような地位に昇進するには最低でも10年はかかると感じていました。今思えば、当時の自分に我慢も大事だよとアドバイスしてあげたいものですが、当時は若く、上記のようなことが早くしたくてモヤモヤしていました。

そんな時、ビジネススクールの先輩からFP業界でのスタートアップビジネスへの参加を誘われ、転職を決意しました。

4. 転職先（FP業界）での当時の仕事

一言で言うと、FP会社を世の中にたくさん作っていく仕事でした。当時の生命保険業界は

• 1社専属の生命保険営業から複数の生命保険を提案する乗合代理店への移行期
• ネット生保の登場

など、大きな変革期を迎えていました。

その中で約3年間で15社の会社を設立し、従業員は150名ほどになるまで成長させました。

5. FP業界での仕事の中で感じた課題

まず、FP業界、生命保険業界に飛び込んでみて一番印象的だったことは、この業界の人たちはとてもいい人が多いと言うことでした。とにかくお客様想いの人が圧倒的に多く、金融や保険業界に対して熱い思いを持ち業界に入ってきた、また自分の思いやキャリアプランに正直であることも好感が持てました。
またいい意味で少しネジが外れている人が多かったところも個人的には好きなポイントでした。（笑）

そんな中、働き続けるうちに、少しずつ課題が表面化していくのでした。

5.1 仲間の退職

素晴らしい仲間たちと仕事ができていましたが、時間が経つにつれ、彼らがポロポロと辞めていくという現実に直面しました。理想的なFP会社、金融業界をつくろうを目指していたつもりでしたが、実際には一緒に働いている仲間たちが疲弊してしまうという状況に違和感を覚えました。私自身は固定給料で働いていましたが、営業現場に立つFPの中には完全歩合性で働く人も多く、成績が上がらないと生活がしていけないという問題に直面していたのでした。

5.2 転職のミスマッチ

FP会社や生命保険代理店は、外見は似ていても、実際の教育内容や経営方針は大きく異なります。このような状況下で、転職のミスマッチが多く発生していました。明らかにこの人はこの社長の下ではやっていけないだろうと思っていたら、案の定半年で退職、なんてこともありました。FP会社や生命保険代理店の情報がブラックボックスになりすぎてしまっており、FPが自分に合った職場を選べるような状況には当時なかったのです。（これは少なからず、現在も変わらない状況は発生しており、そのため多くのFPは前職の同僚の誘いで転職を決めることが多いです。）

5.3 転職エージェントの問題

FP業界/保険業界の人材を担当してくれる転職エージェントが多くないという現実にも直面しました。これは、FP業界の人材の価値が正当に評価されていないという問題を示唆していました。ある時、自社にいた退職希望の方に次の就職先を斡旋して欲しいという思いで、中の良い転職エージェントさんに、この人に次の職場を見つけてあげてくれないかと依頼したことがありましたが、なんと保険屋さんはNGですと言われてしまいました。完全歩合給でやっている人が多く、なかなか次の会社に紹介しづらい。次の会社の方も保険屋さんのことがよくわからないので、そういった方は求めていないと言うのがその理由でした。私の中ではこの出来事はかなり衝撃的なことでした。素直でお客様への貢献心があり、また活動量やバイタリティーになる生命保険営業が世の中で評価されないかもしれないと言う事は絶対にない。何かおかしな状況が発生しているとも感じました。

5.4 退職者の復活

一方で、適切な保険代理店に転職することで活躍できるようになった元社員の例も見ました。これにより、FP業界における適材適所の重要性を強く認識しました。以前に退職した人が他のFP会社に転職し、完全に復活、幸せそうにうまくやっているということが、またその方から連絡をいただき知ることができました。その方の場合は少し優しい性格もあり、自分でお客様を見つけることがなかなかうまくできなかったのですが、見込み顧客を提供するスタイルのFP会社に転職したことで問題が解決され、実際に活躍できるようになったのです。この話を聞いて、私はこの方を自分のグループに引き入れてしまったことに対して少し申し訳ないことをしてしまったなと罪悪感を感じるとともに、やはりFP業界には適材適所が存在する、そのためにどんな人にはどんな会社が合うのかと言うF P業界の水先案内人のような人がやっぱり必要なのではないかと強く思いを抱き始めました。

6. 新たな挑戦：FP業界特化型転職エージェントの設立

これらの経験を踏まえ、FP業界や生命保険代理店業界に特化した転職エージェントとして、新会社を設立しました。2015年からインシュラーズ株式会社と言う会社でFP業界特化型のキャリアカウンセリング/転職支援事業を行い、2024年にFP業界特化型転職・求人サイトであるファイナンシャルプランナーWanted!のリニューアルと共に株式会社FPWを設立しました。

誰かがやってくれていれば私がやる必要はなかったかもしれません。私自身もFPを専属でやっていればもっとお金も稼げたんじゃないかなと思うこともあります（多分無理ですが..笑）しかし、誰もやってくれそうな気配もないので、自分自身が人生を賭けて挑戦しようと覚悟を決めました。FP業界、生命保険業界にとって必ず必要な機能を担える会社にしていきたいと考えています。ファイナンシャルプランナーWanted!を始めとした弊社のサービスは以下のような想いを持って行っています。

参考コラム：保険代理店や保険会社の事務職の求人を探している方や転職したい方へ。当社の求人リサーチサービスをご紹介

6.1 採用ミスマッチを無くす

世の中にはたくさんのFP会社、生命保険代理店が存在しており、求人募集もしていますが、大手求人サイトには掲載をしておらず、すごく良い教育システムやマーケティングノウハウ、給料体系を持っていても世の中に認知されていないことがたくさんあります。こうした会社にも光をあて、会社の特徴や強みまで分かる詳細な情報を掲載し、求職者であるFPにとって必要な情報が提供できる、業界のプラットフォームを目指しています。そのためファイナンシャルプランナーWanted!の求人掲載は無料とさせていただいています。

参考コラム：FP会社/保険代理店への転職で転職エージェントを活用するメリット7選

6.2 キャリアカウンセリング

参考コラム：FP会社/生命保険代理店転職時の「キャリアカウンセリング」とは？5つのメリットと活用法をご紹介

個々人の状況に応じたキャリア相談、転職相談を提供します。また、面接対策など、実践的なサポートも行っています。

キャリアカウンセリングは人によっては非常に重要なファクターになってきます。人は他人の事は客観的にわかっても、自分のことを置かれた状況も含めて客観的に捉え、正しい選択をすると言う事はなかなか難しいからです。私自身も自分の人生を通し、あの時なんでこうしなかったんだろうと考える事はよくあります。業界のことを熟知したキャリアカウンセラーに相談することで、自分がどうなりたいのか、環境を変えるにあたっての支障としてはどんなことがあるのか、何がこれまでの課題で今後どのような働いていくことがベストなのかといった事は人それぞれ異なります。カウンセラーと相談することで問題が解決されることもあります。

また面接対策も重要です。面接では自分が思ったこと、やってきたことをそのまま伝えれば良いと言うわけではありません。自分が良かれと思って言ったことも相手からすると違う意味で受け取られることもあります。面接に落ちてしまったら、せっかく自分と適性のある会社であったとしても、その会社で働くことができません。自分の強みや弱み、前職でうまくいかなかったことの改善点をどのように面接官に伝えていくかといった点は大きなポイントになります。こういった点までフォローすることでより豊かなキャリアが築けることの支えになりたいと考えております。私が1社目の人事部在籍時代に採用面接や能力評価も行なってきており、当社には面接対策のメソッドがあります。

参考コラム：【FP会社/生命保険代理店へ転職】面接のポイントや注意点をFP特化型転職アドバイザーが詳しく解説！

6.3 スキルアップの機会提供

転職だけでなく、現職でのスキルアップも支援しています。ファイナンシャルプランナーWanted!のセミナー機能を通じて、学びたい人と教えたい人をつなげ、業界全体のスキルアップを図っていきたいです。

無理に職場を変えなくてもスキルアップをする事は可能です。人によっては会社への思いや、通勤のしやすさ、働くストレスがないなどの理由で、職場は変えたくないと言うこともあるでしょう。職場環境を変える以外にも、学べる環境を提供することでFP業界に貢献することも可能だと考えています。

FP業界には素晴らしい知識やノウハウ、知見を持った方がたくさんおり、そういった知識を自分1人のものではなくたくさんの人に伝えていきたいと言う熱い思いを持っている方もいらっしゃいます。教えたい人と学びたい人をつなげることによってそこに新しい価値が生まれるこのこともこの業界に貢献するための大きなポイントなんじゃないかと考えております。そのため、ファイナンシャルプランナーWanted!ではセミナーの機能がございます。このセミナーにはFP会社を深く知るための採用説明会のようなものもあれば、単純にスキルアップの情報を提供してくれるような勉強会や研修を目的としたものもあります。学びたいことが学びたい時に学べるFP業界を作っていきたいと思っています。

おわりに

FP業界や生命保険業界は、お客様の人生に大きな影響を与える重要な仕事です。この業界で働く一人ひとりの人生が幸せなものになるよう、日々努力を重ねています。皆様のキャリアアップに少しでも貢献できれば幸いです。キャリアに迷っている人は遠慮なく、キャリアカウンセリングに申し込んでください。きっと役に立てるよう、丁寧に対応いたします。ファイナンシャルプランナーWanted!の求人検索から希望の会社が見つかった人はぜひ応募をしてみてください。何事も、はじめの一歩が、大きな未来を作り出すきっかけになるかもしれません。