【住宅購入時】住宅メーカーから紹介されるFPは怪しい?それとも信頼できる?その裏側や注意点を徹底解説!

FP Wanted!編集部

公開日2024年06月13日

更新日2025年01月24日

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このコラムの内容

2/7投資用不動産セミナー

住宅購入は人生の大きな決断の一つです。そんな時、教育費、老後資金、将来の見通しなどを考慮して家の予算を決めるために、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談することが非常に有効です。FPのアドバイス一つで、買い物の結果が大きく変わり、憧れのマイホーム購入後の生活が思い描いたような楽しい生活になり、また資金的に破綻しないようにホームスタイルを設計することが重要です。

住宅購入を検討する時に住宅展示場に足を運ぶ方は多いでしょう。たまたま向かった住宅展示場で住宅メーカーの担当者から「当社からFPさんをご紹介できるので、ぜひお金の計画を立ててみませんか?」とFPを紹介されることはありませんか?

お客様側からするとなぜ住宅展示場でFP相談の仕組みが行われているのか、どのようなことに注意すれば良いのか分からないという話をよく聞きます。

そこで今回は住宅展示場でのFP相談が行われる事情、どのようなことに注意すれば良いかを、これから住宅を購入する人の目線で解説していきます。理想的なホームスタイルを手にいれる一助になればと思い記載させていただきます。

1. 住宅メーカーとFPの相互関係

win-winの関係

住宅メーカーの営業はよくFPや保険営業に対して、展示場に来られたお客様をご紹介し、ライフプラン作成を依頼します。これは実は住宅メーカー側とFP側で相互にとってメリットがあり、win-winの関係になっています。FPにとっては、住宅購入を検討できる年収層で将来の教育資金、老後資金などを考えるお客様を紹介してもらえることは大きなメリットです。。一方で住宅メーカーにとっても「FP相談がお客様への営業ツールになるという」メリットがあるからこそライフプラン作成を依頼します。

2. 住宅メーカーがFPに期待すること

購入予算の決定

お客様が購入に迷う中、FPはライフプランを通じて予算を決める、場合によっては予算を上げる可能性を探ります。例えばお客様にモデルハウスを内見していただき、仮に気に入ってもらったとしても、住宅は大きな買い物であるが故に「本当に購入して大丈夫なのか?」と購入に踏み切って良いのかお客様も不安になります。住宅メーカーの営業もお金の計画のプロではないので、こうしたお客様の不安を解消するためのお金のプラン作りでFPを頼ります。時には予算を上げる、上がる可能性を探るためにFPにライフプランを依頼することもあります。無駄に予算を上げることは勿論良くないのですが、お客様は漠然とした不安から予算を低く見積もりたくなるものです。低い予算で家を建てると、住み始めてから理想とのギャップに後悔してしまうこともあります。持続可能なホームスタイルを手にするためにも、まずは適正な予算を知るということが住宅購入における第一歩となるため、マイホームFPの力が求められます。

アポイントメントを繋ぐ

FP相談を活用することは予算の決定以外にもメリットがあります。FP相談を実施することで、初めて住宅展示場を訪れたお客様に対しても複数回会う機会を作ることができます。、何度もお会いしていれば、自然と住宅メーカーに対するお客様の信頼感や親近感は高まっていきます。住宅メーカーの営業にとって、この効果は大きいものです。

本音の把握

お客様が住宅メーカーに言えない本音をFPが聞き出します。お客様は担当営業に直接言えない本音もFPには話してくれることがあります。自社に対してどう思っているのか、比較検討しているメーカーはどこか、なぜ住宅購入を検討しているのかなど第三者のFPだからこそ聞ける話があります。

3. 住宅購入相談のFP側のメリット

お客様のご紹介がいただける

お客様をご紹介頂けることが、住宅展示場案件の大きなメリットです。住宅購入を検討するお客様は、結婚したばかり、これから資産運用や保険も考えたいというFPが最も力になれる属性であることが多く、また住宅購入を検討しているくらいなので予算面などでお客様属性も良いという傾向があります。

4. お客様側のメリット

FPを探す手間が省ける

住宅メーカーからマイホームFPのご紹介を受けられれば、自分たちでFPを探す必要がない、また住宅メーカーからの紹介なので住宅購入相談に詳しいFPに相談することができるということが最大のメリットでしょう。FPであっても専門分野は様々ありますので、株式投資に強いFPもいれば、保険に強いFP、相続や節税に強いFPなど様々います。そして、それほど住宅購入相談に強くなかったとしても、「住宅購入相談は実は得意ではないです」と正直に言ってくれるFPはあまりいないのではないでしょうか。そういう点では住宅メーカーの担当者からFPの紹介を受けられることにはメリットがあると言えるでしょう。

5. 住宅メーカーから紹介されたFPに相談する場合の注意点

住宅メーカーとFPではwin-winの関係にあるということを説明してきました。では、住宅購入を検討するお客様側がこのような仕組みを理解した上で注意すべきこととしてはどのようなことがあるでしょうか?

  1. 住宅メーカーとFPの関係性をチェック(グルになっていないか)
  2. 住宅メーカーとFPがグルになっていないか、または住宅を購入させるための甘いライフプランを作成していないか注意が必要です。予算に対して甘めのライフプランを信用してしまって、購入後に家計が破綻してしまっては元も子もありません。住宅メーカーからたくさん紹介してもらうためにハウスメーカー側に都合が良いライフプランを作っているFPもいることもございます。住宅メーカーとFPがどのような関係性なのかは分からないので、住宅メーカーから紹介されたFPの話が信用出来るかどうかはお客様ご自身で判断するしかありません。もちろん、正義感を持ってお客様ファーストで話をしてくれるFPもたくさんいるでしょう。FPが信用できるかどうかはお話の内容をよく聞きながら、「納得できる内容かどうか」お客様がしっかり判断することが求められます。

  3. 情報保護は正しくされているか
  4. FPが取得した個人情報(年収、貯蓄額、生活費、趣味、家に対する希望、教育に対するスタンスetc)が住宅メーカーの営業と共有されていないか、共有されている場合はどのように共有がされているのか確認はしておいた方が良いでしょう。もちろん、情報をFPとハウスメーカーで共有することでお客様自身の理想の住宅購入に近づくこともあります。共有することを自身が許可しているかどうかという点もお客様が確認、判断をするべきことの1つです。お客様の個人情報やお客様の志向、どの住宅メーカーを現在見ているかなどの情報は住宅メーカーの営業が一番知りたいところでもあるので、住宅メーカーから紹介されたFPを相談する場合、基本的に情報は共有されているという認識で相談を依頼するべきでしょう。

6.住宅購入相談ではどんなFPを選べば良いか

では、どんなFPなら住宅購入相談で信頼に値するのか、例をあげていきます。

  1. あえてリスク面もしっかり話してくれるFP
  2. とにかく購入をオススメばかりするマイホームFPの提案は住宅購入をしてもらうことを前提とした資金計画になっている可能性があります。住宅を購入した場合のリスクや、教育資金、老後のお金がしっかり算出されているか、あえて厳しいことや注意すべきことも言ってくれるかどうかという点で、そのFPがお客様想いなのか、ハウスメーカーの顔色を伺って仕事をするFPなのか、検討がつきます。
  3. 家族がおり、子育ての経験のあるFP
  4. 家族を持ち、子育ての経験があるFPだと、子育ての時にどんな悩みがあるのか、どんな出費があるのか、教育費は実際どのくらいかかるのかなど自身の経験を持って話ができるので、より具体的なアドバイスを受けたり、信頼できる可能性が高いと言えます。子供の教育事情などは実際に子育てをしてみないとわからないことが多いです。(ただし家族や子育ての経験がなくても、そういったお客様の話をたくさん聞いたり、子育てにかかる具体的な資金の情報収集を頑張っているFPもいますので初回面談等で具体的な家庭運営の詳しさについては確認してみることをオススメします。)
  5. 住宅購入に詳しいFP
  6. 住宅メーカー出身のFPなど家づくりに詳しいFPだと、家づくりの具体的な費用やうまくコストを削減する方法を教えてもらえたり、住宅ローンに詳しいので、資金計画の策定と同時にスムーズに住宅購入を進めることもできます。
  7. 住宅購入相談の経験がFP
  8. 住宅購入相談の経験が豊富なFPだと、これまでに様々なシチュエーションを経験してきているので、その経験からより精緻なアドバイスを受けることが可能でしょう。できれば、相談後のお客様の声などをしっかり取得しており、それを見せてくれるFPであれば間違いないでしょう。


7. このようなFP/FP会社には気をつけた方が良い

  1. 住宅購入専門FPと名乗っているFPやFP会社
  2. 住宅購入専門のFP自体は悪いことではありませんし、本当に経験やスキルの高いFPである可能性は十分にあります。ただし住宅メーカーから紹介されたFPで「住宅購入専門」を名乗っている場合、常日頃から住宅メーカーとグルになって仕事をしている可能性が高いことも考えられます。土地をご購入前のお客様のご紹介を住宅メーカーから受けて、FP相談を行いお客様に住宅を購入する気になってもらうことで、土地探しを商売にしている不動産仲介会社なども世の中にはあります。またFP相談について「住宅メーカーがお客様向けのFP相談料を負担している」と説明を受けることもあるかもしれませんが、実際にはそのようなことはほとんどありません。
  3. ライフプラン作成が無料
  4. ライフプラン作成とは、お客様の人生の長期にわたる資金シミュレーションを作成することです。ライフプラン作成は通常お金も時間もかかるので有料です。有料でなければFPもしっかり時間を使ってお客様のためのプランを作成することができません。ライフプラン作成が無料の場合、住宅を購入していただくことが前提のことが多いので、本当に住宅購入のアドバイスとして適切なのかについては判断が必要です。

8.困ったらセカンドオピニオンを

住宅は大きな買い物なので、資金計画の相談やライフプランの作成など、住宅購入時のFP相談は行った方が良いものです。希望の家を手に入れても生活が苦しくなったり老後破綻を迎えては元も子もありません。信頼できるFPに出会えるかどうかは大きなポイントです。

住宅メーカーから紹介されたFPとの資金相談で話がうまく進むこともたくさんあるかと思います。一方で住宅は人生で一番大きな買い物なので、相談をしてもイマイチ踏ん切りがつかない、本当に信用して良いか確信が持てない場合はセカンドオピニオンを受けてみましょう。ご自身でホームページでFP会社を探すのも良いですし、FPWanted!の専門家紹介サービスも活用いただけます。

FPWanted!の専門家紹介サービスでは、FP会社の転職やFP向け研修を行っている弊社だからこそ全国のFP会社とネットワークがあり、その中で「経験が5年以上」「高評価」「前年度年収800万円以上」という条件で住宅購入相談に強いFPを紹介することが可能です。住宅購入相談時のライフプラン作成は一律15,000円です。「タダより高くつくものはない」こともございますので、特に住宅購入相談時には住宅メーカーとのしがらみのないFPから相談を受けることをオススメします。

(※年収基準に関しては、年収が高いFPほどお客様のニーズの把握や問題解決、プレゼンが分かりやすい、また退職可能性が低いのでお客様の継続フォローも可能という観点で設けております。)

FP Wanted!編集部

コラムを書いた人

FP Wanted!編集部

MBA (経営管理修士) / 宅建士 / FP2級

FP&保険代理店の求人・転職サイト「ファイナンシャルプランナーWanted!」を運営。業界経験者、未経験者にとって参考になるFPのお仕事情報を配信中。キャリア相談、転職相談も随時受付中。また一般の方には全国のFPの中で特に優秀なFP、専門分野に強いFPの紹介サービスも実施中です。

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