「独身」「子なし」のファイナンシャル・プランナー(FP)には相談しても良い?信頼できるFPの選び方について
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このコラムの内容
はじめに
皆さん、こんにちは。今日は、多くの方が悩むであろう話題について、私の経験を交えながらお話ししたいと思います。それは、「独身」「子なし」のファイナンシャル・プランナー(FP)からのアドバイスは信頼してよいものなのか、という疑問についてです。
実は先日、ある相談者の方から「紹介されたFPさんが独身で子供もいないと聞いて、本当に相談して大丈夫なのかしら」という声を聞きました。確かに、ライフプランやお金の話をする上で、家族がいる人の方が信頼できそうに感じるかもしれません。この点、実際はどうなのでしょうか?
今回は、この話題をテーマに、FP相談の基本から、FP選びのポイントまで、皆さんの疑問に答えていきたいと思います。
1.人々がFP相談に期待すること
FPに相談できること
まずは、FP相談で一体何が相談できるのか、おさらいしてみましょう。FPは、私たちの人生におけるお金の問題を幅広くサポートしてくれる専門家です。具体的には以下のような内容が相談できます。
- 保険の見直しや新規加入のアドバイス
- 住宅ローンの選び方や返済計画
- 投資信託や株式投資などの資産運用
- ライフプランに基づいたお金の計画
- 老後の資金計画
- 相続や贈与の税金対策
このように、FP相談では私たちの人生に関わる幅広い金融の問題について、専門的なアドバイスを受けることができるのです。
FPにあえて相談する理由
情報の溢れる現代において、FPに相談することは以下のようなメリットがあります。
- 情報の整理と信頼性の確保 インターネットには膨大な情報があふれています。どの情報を信じていいのか分からない、という声をよく聞きます。FPさんは、これらの情報を整理し、信頼できる形で提供してくれる存在として期待されています。
- 基本からの丁寧な説明 「投資は興味があるけど、何から始めればいいの?」というように、基本的なことから丁寧に教えてほしいという要望も多いです。FPは、相談者のレベルに合わせて説明してくれる先生のような存在でもあるのです。
- 人生設計のサポート 「今のままで老後は大丈夫?」「結婚や出産のためにいくら貯金すればいい?」など、人生の大きな節目に関する相談も多いです。FPは、お金の面から人生設計をサポートしてくれる心強い味方として期待されています。
- 現状のチェックと改善提案 「今やっている投資は適切?」「加入している保険は本当に必要?」など、現状の金融行動が適切かどうかをチェックしてもらいたいという声も。FPは、私たちの金融行動の「かかりつけ医」的な存在でもあるのです。
- 安心感の獲得 最終的に多くの人が求めているのは「安心感」です。専門家からのアドバイスを受けることで、「これでいいんだ」という安心感を得られることが、FP相談の大きな魅力の一つと言えるでしょう。
FP相談の流れ
FP相談は通常、以下のような流れで進みます。
- 事前準備: 相談者は、現在の収支状況や保有している金融商品、将来の目標などをまとめておきます。
- 初回面談: FPと顔を合わせ、相談者の現状や悩み、目標などをヒアリングします。この段階では、FPさんとの相性も確認できます。
- 情報分析: FPは、提供された情報を分析し、相談者に最適なプランを考えます。
- 提案・アドバイス: 分析結果に基づいて、具体的な提案やアドバイスを行います。
- フォローアップ: 提案後も、定期的に状況を確認し、必要に応じて計画を調整します。
この流れを知っておくと、FP相談をより効果的に活用できるでしょう。
2. 「独身」「子なし」のFPへの相談について
「独身」「子なし」FPへの疑問
さて、ここからが本題です。「独身」「子なし」のFPに相談して大丈夫なのでしょうか?
「独身」「子なし」のFPさんを疑う理由として、よく聞くのは以下のような声です。
- 「家族生活を経験したことがない人に、家族の将来設計を任せられるの?」
- 「子育てにかかるお金を実感していない人に、教育資金の相談ができるの?」
- 「老後の生活を夫婦二人で考えたことがない人に、老後資金の相談ができるの?」
これらの疑問は、一見もっともらしく聞こえます。確かに、自分の経験に基づいたアドバイスには説得力があるでしょう。しかし、それだけでFPさんの能力を判断していいのでしょうか?
正直に言えば、「独身」「子なし」のFPには、以下のようなデメリットがあるかもしれません。
- 家族生活の実体験がない 結婚や子育てにまつわる金銭的な課題を、身をもって経験していません。
- ライフステージの変化に伴う金銭感覚の変化を実感していない 例えば、子供の誕生で急に出費が増えるといった経験がありません。
- 家族向けの金融商品や制度を利用した経験がない 教育ローンや学資保険などを、自身で選択・利用した経験がありません。
- 世帯主としての責任感を実感していない可能性がある 家族を養うという重責を、直接感じたことがないかもしれません。
これらの点は、確かに「独身」「子なし」のFPさんのデメリットと言えるかもしれません。
家族のいるFPの利点
一方で、家族のいるFPさんには以下のような利点があります。
- 家族生活の具体的なイメージを持っている 結婚や子育ての経済的な側面について、リアルな体験談を共有できます。
- 家族向けの金融商品や制度を実際に利用している 教育ローンや学資保険などの選択・利用経験があり、実践的なアドバイスができます。
- ライフステージの変化に伴う金銭感覚の変化を実感している 結婚や出産を経て、どのように家計が変化するかを身をもって体験しています。
- 家族を持つ相談者との共感がしやすい 同じ立場として、相談者の悩みや不安に共感しやすいでしょう。
これらの点は、確かに家族のいるFPさんの強みと言えるでしょう。
3. FP選びの重要ポイント
FPさんに求められる本質的な能力は、果たして家族があるかどうかで決まるのでしょうか?実は、FPの能力を判断する上で、他にも重要なポイントがあります。私が多くのFPと話をしてきた経験から、以下の点が特に重要だと感じています。
専門性と知識
FPの最も重要な資質の一つは、幅広い金融知識と専門性です。
- 金融商品に関する深い理解 保険、投資信託、株式、債券など、様々な金融商品について詳しく説明できることが重要です。
- 税制や法律の知識 相続税、贈与税、各種控除など、お金に関わる法律や制度について精通していることも必要です。
- 最新の金融トレンドへの理解 fintech(金融テクノロジー)やESG投資など、新しい金融の動きにも敏感であることが求められます。
- ライフプランニングのスキル 相談者の人生設計全体を見渡し、適切なアドバイスができる能力も重要です。
これらの知識やスキルは、家族の有無に関係なく身につけることができます。むしろ、「独身」「子なし」のFPさんの中には、家庭を持つ時間を研鑽の時間に充てている人という可能性もあるでしょう。
信頼できる人間性
お金の相談は、とてもプライベートな内容を含みます。そのため、FPの人間性も重要な選択基準となります。
- 誠実さと倫理観 相談者の利益を最優先に考え、誠実にアドバイスを行う姿勢が不可欠です。
- 守秘義務の厳守 プライバシーに関わる情報を適切に管理し、決して漏らさない信頼性が求められます。
- 中立的な立場 特定の金融機関や商品に偏らず、常に相談者にとってベストな選択肢を提示できることが重要です。
これらの資質は、家族の有無とは全く関係ありません。むしろ、個人の価値観や職業倫理に基づくものです。
コミュニケーション能力
FPの仕事の大きな部分は、複雑な金融の話を分かりやすく説明することです。
- 傾聴力 相談者の話をじっくり聞き、真のニーズを把握する能力が重要です。
- 分かりやすい説明力 専門用語を使いすぎず、相談者の理解度に合わせて説明できることが求められます。
- 的確な質問力 相談者自身が気づいていない問題点を引き出すための質問力も必要です。
- プレゼンテーション能力 提案内容を論理的かつ説得力のある形で提示できることも大切です。
これらのスキルは、経験を積むことで磨かれていきます。家族の有無よりも、むしろ相談者とのコミュニケーションの積み重ねが重要なのです。
自己研鑽の姿勢
金融の世界は日々変化しています。そのため、FPさんには常に学び続ける姿勢が求められます。
- 継続的な勉強 新しい金融商品や制度について、常に学び続ける姿勢が重要です。
- 資格の取得 CFP®(日本FP協会認定)やCFA(国際証券アナリスト)など、より高度な資格の取得に挑戦する姿勢も評価できます。
- 幅広い分野への興味 金融だけでなく、経済、政治、テクノロジーなど幅広い分野に興味を持ち、知識を広げている姿勢も大切です。
これらの姿勢は、むしろ「独身」「子なし」のFPさんの方が時間的余裕があり、より積極的に取り組めるかもしれません。
ここまで見てきたように、FPさんの能力は家族の有無だけでは判断できません。
どんな人がFPの仕事に向いているのかについてはこちらのコラムでまとめていますのでご参照ください。ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事が向いている人ってどんな人?活躍しているFPの特徴や性格を解説!
4. 初回面談で信頼できるFPか判断することがオススメ
初回面談で何を確認するべきか
FPさんの実力を見極める最も効果的な方法は、実際に会って話をすることです。多くのFPさんは初回無料相談を行っています。この機会を利用して、以下の点をチェックしてみましょう。
- 聞く姿勢 あなたの話をしっかりと聞いてくれるか、適切な質問をしてくれるかをチェックします。
- 説明の分かりやすさ 専門用語を多用せず、あなたの理解度に合わせて説明してくれるかを確認します。
- 提案の具体性 あなたの状況に応じた具体的な提案ができるかどうかを見ます。
- 中立的な立場 特定の商品や会社を押し付けるのではなく、中立的な立場でアドバイスしてくれるかを確認します。
- 人間性とコミュニケーション 話しやすい雰囲気があるか、信頼できる人柄かを感じ取ります。
初回面談で、これらの点をしっかりとチェックすることで、そのFPさんが自分に合っているかどうかを判断できるでしょう。
FP選びのアドバイス
ここまでの内容を踏まえて、FPを選ぶ際のアドバイスをまとめてみました。
1 自分のニーズを明確にする
FP選びの第一歩は、自分が何を相談したいのかを明確にすることです。
- 老後の資金計画が知りたい
- 投資の始め方を教えてほしい
- 保険の見直しをしたい
- 相続対策について相談したい
など、自分の主な相談内容を整理しておきましょう。これにより、その分野に強いFPを探すことができます。
2 複数のFPと面談する
一人のFPさんだけでなく、可能であれば2〜3人のFPさんと面談してみることをお勧めします。それぞれのFPさんの特徴や提案の違いを比較することで、自分に合ったFPさんを見つけやすくなります。
また、複数のFPさんの意見を聞くことで、より多角的な視点を得ることができ、最終的な意思決定の質も向上するでしょう。
3 相性と専門性のバランスを取る
FP選びで大切なのは、相性の良さと専門性のバランスです。
- 相性が良くても、専門知識が不足していては適切なアドバイスは得られません。
- 逆に、専門知識が豊富でも、コミュニケーションが取りづらければ、十分な相談ができません。
両方のバランスが取れているFPを選ぶことが、満足度の高い相談につながります。
5. まとめ
FPの家族構成よりも重要なこと
結論として、FPさんの信頼性を判断する上で、家族構成は決定的な要素ではありません。それよりも以下の要素が重要となります。
- 専門知識とスキル
- 経験と実績
- コミュニケーション能力
- 誠実さと倫理観
- 継続的な学習姿勢
これらの要素を備えたFPさんであれば、「独身」「子なし」であっても十分に信頼できるアドバイザーとなるでしょう。
最後に、最適なFPさんを見つけるためのステップをまとめます。
- 複数のFPさんの情報を集める
- 初回無料相談を活用し、直接話をする
- 相性と専門性のバランスを考慮する
- 必要に応じて複数のFPさんと相談する
- 定期的に相談内容や目標を見直す
これらのステップを踏むことで、自分に最適なFPを見つけることができるはずです。
「独身」「子なし」のFPさんだからといって、即座に信頼性が低いわけではありません。むしろ、個人の能力や姿勢、そしてあなたとの相性こそが重要なのです。FPさんとの出会いが、あなたの人生をより豊かにする一歩となることを願っています。
皆さんの素敵な人生設計を心からサポートしています。ぜひ、自分に合ったFPを見つけて、充実したファイナンシャルプランニングを行ってください。
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