自転車保険に加入する重要性、自転車保険の保険料やオススメの補償内容、注意点について解説

FP Wanted!編集部

公開日2024年11月18日

更新日2024年11月19日

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このコラムの内容

近年、自転車保険加入に対するニーズや必要性が高まってきています。今回は損害保険をメインに扱う保険代理店「保険のたかはし」の高橋智之さんに自転車保険の必要性や具体的事例、オススメの補償内容や加入時の注意点について教えていただきました。


【保険のたかはし】
〒274-0071千葉県船橋市習志野2丁目8番17号
▼お問い合わせ先:toufuya-t@tbz.t-com.ne.jp
https://www.nisshinfire.co.jp/agency/shop/chiba/802169/index.html#company

1.高まる自転車保険の重要性

地域のと連携して啓蒙活動を実施

[吉村] はい、では自転車保険について詳しく教えてください。以前に伺ったところ、高橋さんは自転車保険の啓蒙活動などをされているとお聞きしたのですが、具体的にどのような取り組みをされているのでしょうか?

[高橋] はい、自転車保険のことですね。まず、地元の商店街とコラボしてポスターを作っています。そのポスターには、自転車にはヘルメットを着用することが大切だというメッセージが書かれています。商店街の会長からオファーがあって、一緒に取り組むことにしました。

もう一つは、高校生向けの取り組みです。自転車事故の恐ろしさを伝えるための授業を、来月から各高校で行っていく予定です。一学年300人ほどを対象に、体育館で1時間の授業を行います。

自転車事故の発生件数が年々増加していることから、特にスポーツタイプの自転車の利用者が多くなっているため、安全運転の呼びかけが重要だと考えています。また、スマートフォンを操作しながらの運転も大きな要因となっているので、そういった危険な行動についても具体的に説明していきます。

2.オススメの自転車保険の加入額

保障額を増やしても保険料は大きく変わらない

[吉村] なるほど、事故の実態や危険性を丁寧に説明することで、高校生の安全意識を向上させようとされているのですね。

[高橋] はい、自転車保険の必要性については、事故の事例を交えてご説明します。

自転車事故は年々増加傾向にあります。特に若者を中心に、スポーツタイプの自転車の利用が広まっているため、高速での走行が一般的になっています。また、スマートフォンを操作しながらの運転も大きな要因となっています。

一例として、ながらスマホをしていると1秒間で約3メートルも進んでしまいます。この距離では、もし前方に歩行者が飛び出してきたとしたら、間に合って止まることは非常に難しいでしょう。結果的に、大きな事故につながる可能性があります。

そうした事故に遭った場合の賠償金は、近年大幅に増加しています。死亡事故の場合、賠償額は7,000万円程度にもなるのが一般的です。また、後遺症が残った場合はさらに賠償額が高くなり、1億円を超えることもあるのが実情です。

[吉村] 7,000万円や1億円もの賠償額が必要となるケースがあるのですね。そうした大きな事故リスクに備えるには、自転車保険への加入が不可欠だと言えますね。

[高橋] 最近は大きな事故になると1億円では足りないケースもあり、2億円あるとある程度安心ができます。賠償額が1億円でも2億円でも保険料はそこまで大きく変わらないので、できるだけ高い保障額を確保することをオススメしています。

[吉村] なるほど、賠償額が大幅に増えているのは驚きです。では、具体的に2億円の保障を付けた場合の保険料はどの程度になるのでしょうか?

[高橋] 地域によって多少の違いはありますが、通常2,000円を超えることはありません。むしろ、1,000円台後半程度で十分な保障が得られます。保険会社によっても異なりますが、特約の内容を調整することで、お客様のご予算に合わせて保険料を調整することができます。

たとえば、入院日額や通院費用の補償額を変更するなどして、必要最小限のコストで2億円以上の保障が得られるようにしています。

[吉村] なるほど、柔軟な特約設定が可能なので、無理のない保険料設定ができるのですね。他にも自転車保険には何か特徴的な点はありますか?

3.どんな方が加入するべきか

[高橋] そうですね。自転車保険は、一般的に「傷害保険」と呼ばれる部類に入ります。つまり、相手に与えた損害を補償する「対人賠償」だけでなく、自分の入院費用や通院費用なども補償の対象となります。

ですので、子供が自転車に乗っている家庭や、自転車通勤をしている方などにもおすすめです。親の保険で子供が補償されたり、自身の通勤手段の安全性を高められるというメリットがあります。

[吉村] なるほど、自分の怪我に対する補償もあるのですね。では、実際にご相談を受けられる方はどのような層が多いのでしょうか?

[高橋] 意外なことに、高齢の方からの相談が多いです。若い世代ではなく、中間層の方々の加入率が低い傾向にあります。ただ、例えば高校生の場合は、学校の規則で自転車保険への加入が義務付けられているので、そういった層の加入率は高いですね。

[吉村] そうなんですね。高齢の方が多いというのは意外でした。加入率が低い中間層の方々への働きかけも重要だと感じます。

[高橋] その通りです。私たちからも積極的に、自転車をお持ちの方には「自転車は乗っていますか?」と尋ね、必要に応じて自転車保険の加入をおすすめしています。また、火災保険や自動車保険の更新時に、同時に自転車保険のカバレッジを確認し、不足していれば提案するようにしています。

オンラインでも説明や手続き可能

[吉村] なるほど、そういった働きかけが大切なんですね。他に補足があれば教えていただけますでしょうか。

[高橋] はい、補足しますと、遠方のお客様への対応としては、オンラインでのコミュニケーションも有効です。Zoomなどのツールを使えば、資料の共有も可能ですし、対面に近い形で丁寧な説明ができます。 また、パンフレットやサンプル資料を郵送するなど、お客様の状況に合わせて柔軟に対応しています。自転車保険は、ニーズも高いものの理解が十分ではない分野ですので、お客様一人ひとりに寄り添いながら、ご満足いただけるプランをご提案しています。

[吉村] なるほど、オンラインでの対応も大切にされているのですね。高齢の方から若年層まで、幅広いニーズに丁寧に対応されている様子がよくわかりました。大変参考になりました。ありがとうございました。



高橋さんには自転車保険について、この後もインタビューにお応えて頂いています。続きのコラムもご参照ください。
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コラムを書いた人

FP Wanted!編集部

MBA (経営管理修士) / 宅建士 / FP2級

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